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【富山県】2026年度高校生インドネシア体験学習リポート 砺波青少年自然の家で渡航前研修を実施!

2026.09.07

昨年度に続き、公益財団法人かめのり財団、JICA北陸、富山市による協働事業として、富山県内の高校生が環境をテーマとするODAの現場を訪ねる体験学習をインドネシアで実施しました。
今回は、7月11日~12日に砺波青少年自然の家で実施した渡航前研修についてリポートします。

体験学習の目的

高校生インドネシア体験学習は、参加する高校生が異文化・国際理解を深め、グローバルな視野を育むとともに、社会課題を自分自身の視点で捉え、将来の進路や行動につなげることを目的としています。そのためには、高校生が与えられた情報を受け取るだけではなく、自ら考え・学びを深めていく姿勢が重要になります。

現代社会は情報に溢れており、日常で無意識に触れる情報がたくさんあります。その情報に対して自分はどのような考えがあるのか、何に興味を持つのか、わざわざ立ち止まって考える機会はあまり多くないのではないでしょうか。
そこで今回の渡航前研修では、「問い」をテーマとし、自分の中に芽生えた興味・関心を探求につなげるためのワークショップを実施しました。あわせて、参加者全員が安心して発言できる場づくりと、参加者同士の信頼関係の構築にも取り組みました。

「問いづくり」を通して、お互いを知る

今回の渡航前研修にはJICAスタッフ4名、富山市環境政策課職員1名、そしてかめのり財団職員1名、計6名が運営スタッフとして参加しました。7月11日、高校生と運営スタッフが初めて一堂に会しました。簡単な自己紹介とアクティビティから始まり、身体を動かしながらお互いの名前を呼び合うことで、心理的な距離が縮まり、少しずつ緊張もほぐれていきます。

場が温まってきたところで、「問いづくり」のワークショップに移りました。ワークショップでは、様々な単語が書かれた52枚のカードを活用しました。カードに書かれた単語をヒントにしながら、まず「問い」と「質問」の違いについてレクチャーしました。

「質問」は情報や答えを引き出すものであるのに対し、「問い」は思考を引き出すもの、と考え、例えば「あなたの好きな食べ物は何ですか。」という質問を問いに置き換えると、「あの人の好きな食べ物は何だろう?」、「今食べたいものは何だろうか?」というふうに、次々と問いが生まれます。まずは「良い問い」を出そうとせず、とにかくたくさんの問いをつくってみる「発散」の時間からスタートします。「問いに正解、不正解はありません。1番問いを作れるのは誰でしょう!」という号令のもと、ゲーム感覚で自由にアイデアを出し合いました。

最初は「こんな問いで良いのかな・・」「大したことじゃない」と、不安そうだった生徒たちも、次第に発想が広がり、次々と言葉が出てくるようになりました。
慣れてきたところで、今度は相手に関する問いをつくる時間に移りました。相手に問いを投げかけて、答える、ということを交互に行います。普段の会話では知り得ない相手の価値観や考え方に触れることで、高校生同士の心の距離が更に縮まったように感じました。

インドネシアを知り、関心を広げる

問いづくりの準備体操を終えた後は、インプットの時間です。JICAとODAの概要や、富山市職員による市の環境政策についての説明、実際の訪問先紹介、そして富山県在住のインドネシア出身のミラさんとソラさんにインドネシアの文化や言語について紹介していただきました。

まずはペアで話し、学んだこと、分からなかったこと、もっと知りたいこと等を整理します。その後グループごとに、問いづくりの時間に移りました。

「インドネシアの人はごみ問題に関心はあるのか」
「日本とインドネシアで相互依存していることは何だろう」
「地域経済の活性化として、特に効果があった事業は何か」
「姉妹都市ではないのに、どうして富山の企業がインドネシアへ?」
「インドネシアの人は、どんな文化や価値観を持っているのか」

他の人の考えや疑問に触れることで、新たな関心が生まれ、それがさらに新たな問いを生み出していきます。
高校生の思いや考えが次々と言葉として表れていき、活発な対話が交わされる様子が印象的でした。また、当初は漠然としていた関心や疑問が、対話を重ねる中で、インドネシアの自治体、プロジェクト関係者、地域住民など、具体的な人々や立場へと向けられていきました。生徒たちの視野が広がっていく過程を間近で見ていた運営スタッフは、高校生の柔軟さと、吸収力に驚かされました。

「ロールプレイ」でさまざまな立場から環境問題を考える

皆さんが環境問題を意識する瞬間はどんな時ですか?

この問いから、古着をテーマとして環境問題について考えるワークへと進みました。
そもそも自分たちが着ている洋服はどこから来ているのだろうか?全員で洋服のタグを見てみると、参加者全員の服が海外で生産されていました。ではこの洋服は、私たちが着なくなった後はどこにいくのでしょうか・・・

ここからは、ロールプレイを通して学びを深めていきます。
参加者は洋服を作る人、古着を海外から輸入する人、古着を売る人など、古着に関わるさまざま立場になりきり、
「着なくなった服を海外へ送る仕組みについて、良いことだと思いますか?」、
「全員が今より少しでも幸せになるためにはどのような工夫ができるだろうか?」
簡単には答えの出ない問いに対して、それぞれの視点から考えを共有しました。

これまで想像したことがなかった立場から見た世界と、それぞれの正義、答えのない問題に向き合うことで、「もやもや」が残りましたが、この「もやもや」こそが新たな気づきの種であり、現地での気づきや探求へと繋がっていく大切なエッセンスになりました。

振り返りと気づきのシェア

今回の研修では、問いづくりだけでなく、学んだことや気づきを整理し、互いに共有する時間を確保することで、他者の価値観に触れ、自分の新たな一面にも気づくことができたと思います。また、一人ひとりが自分なりの関心や問いを持ち、現地での学びを深めていくための土台作りができた研修となりました。

参加した高校生からは、
「一生忘れられない時間になった」
「他の人の考えをたくさん知ることができ、視野が広がった」
「まだまだインドネシアや環境について知らないことが多いことが分かった。もっと予習していきたい。」
という感想が寄せられました。

高校生10名と運営スタッフが共に学び合い、分かち合ったことで
結束力も高まり、ワンチームとしてインドネシア渡航に向けた準備が整いました!

ここから、いよいよインドネシア、バリ島への渡航です。次回のリポートをお楽しみに!

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