【開催報告】大草原から未来へ~モンゴルビジネスの可能性を探るスタディーツアー~
2024.12.06
<概要>
イベント:モンゴル・ビジネススタディーツアー
日 程:2024年11月18日~22日
場 所:モンゴル国ウランバートル市および周辺地域
主 催:国際協力機構(JICA)九州センター
<背景・目的>
JICAでは開発途上国の多様な課題解決に資する日本の民間企業が持つ様々な製品や技術を活用すべく、中小企業・SDGsビジネス支援事業(JICA Biz)を展開しています。 九州圏内の企業様・支援機関の方々に、より具体的に開発途上国のビジネス環境、ポテンシャルやニーズを知っていただき、現地企業関係者の方々とのリアルな交流や関係づくりの機会をご提供すべく、モンゴル・ビジネススタディツアーを実施いたしました。
<内容>
本ビジネススタディーツアーの舞台はダイナミックな経済成長と市場の拡大を続け、成長ポテンシャルの魅力をもつモンゴルの首都ウランバートル。モンゴルの経済やビジネス環境に関心のある九州の民間企業や支援機関の方々に、現地企業や事業現場の訪問、また現地で抱える課題の理解を通じて、モンゴルのビジネス環境や人材の魅力を体感いただきました。
現地では東京にも拠点を持つ金融機関からモンゴルの産業構造や投資環境に関する情報共有や意見交換を行ったほか、JICAモンゴル事務所やモンゴル日本人材開発センターから同国のビジネス環境にかかる概況説明を受けました。また、鉛電池のリサイクル工場を運営する現地企業、モンゴル特産のカシミヤを主原料にしたアパレルメーカー、そして元技能実習生が活躍する日系部品製造のメーカーを訪問。それぞれの企業訪問を通して、同国のビジネス展開の可能性を深く理解しました。
さらに、モンゴルの環境問題に焦点を当てた視察では、浄水場や下水処理場における急速な都市化による水の供給や許容量を超える汚水の課題、廃棄物最終処分場におけるゴミ処理の課題、ゲル地区の石炭燃料の使用による大気汚染や土壌汚染の課題を学びました。ウランバートル市役所の環境部門の都市開発の責任者にも面会し、都市計画や環境改善に向けた取り組みについて意見交換を行う貴重な機会となりました。
本ツアーでは、モンゴルと日本のオープンイノベーション・共創イベント「MICS(Mongolia Open Innovation and Co-Creation for SDGs2024)」の中間報告にも参加しました。MICSは、日本とモンゴルの産官学が協同し技術、アイデア、資金等を持ち寄り、イノベーティブな解決策を共創し社会課題解決を目指すプログラムで、本イベント参加者のエネルギッシュ、革新的な視点と情熱に刺激を受けました。
ツアー中は親日的なモンゴルの文化や人材の魅力を改めて実感しました。日本語に堪能な「日本帰国留学生の会(JUGAMO)」の方々との交流や日本式の高専教育の現場視察を通じて、ビジネスパートナーや人材としての大きなポテンシャルを体感しました。
参加者からは、「JICAならではの訪問先のアレンジがあり、質・量・バラエティに富む内容であった」「国としての若さ、新しい何かに取り組もうとされている方々のパワーを感じた」「将来の事業につながるヒントが得られた」等の感想が寄せられました。本ツアーを通じて、九州とモンゴルの経済交流がさらに深まることを期待しています。
現地企業視察
面談の様子
ゲル地区視察
集合写真
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