モンゴル国ウランバートルにて、モンゴルと日本のオープンイノベーション・共創イベント、Mongolia Open Innovation and Co-creation for SDGs(MICS)2024の中間イベントを開催しました。
掲載日:2024.11.29
イベント |
開会挨拶を行うJICAモンゴル事務所宮城所長
協働プロジェクト「運動障害のある人のための 3D プリントされたカスタムフィット矯正器具」によるピッチの様子
会議名:Mongolia open Innovation and Co-creation for SDGs: MICS-2024中間イベント
開催日:11月20日(水) 14:00~17:45(モンゴル時間)
言語:日本語及びモンゴル語
主催:独立行政法人国際協力機構(JICA)モンゴル事務所
特別共催:ウランバートル市ビジネス・イノベーション局
共催:モンゴル日本人材開発センター
後援:モンゴル国教育省、モンゴル国デジタル開発・イノベーション・通信省、モンゴル国家族・労働・社会保障省、駐日モンゴル大使館、日本貿易振興機構(JETRO)
実行委員会:日本帰国留学生の会(JUGAMO)
会場:モンゴル・ウランバートル市Ulaanbaatar Chuulga(イベント会場)
13:30 - 14:00 受付
14:00 - 15:30 ネットワーキング
15:30 - 15:35 主催者挨拶(JICA)
15:35 - 15:50 MICS2024取り組みの紹介 (JUGAMO)
15:50 - 17:00 協働プロジェクトチームによるピッチ(10チーム)
17:00 - 17:10 Social Innovator Hub(SIH)参加者によるピッチ
17:10 - 17:40 パネルディスカッション『日本とモンゴルの関係者が連携するための取り組み』(JICA、Exponential Zaisan Partners 、BIA、JUGAMO)
17:40 - 17:45 JICAが支援する2プロジェクトの発表
2024年11月20日、ウランバートル市にて「Mongolia Open Innovation and Co-Creation for SDGs(MICS)2024」の中間イベントを開催しました。MICSは、日本・モンゴルの社会課題解決及びSDGs達成に向けて、日モ両国の産官学金の幅広い関係者が、技術、アイディア、資金等を持ち寄り、イノベーティブな解決策を共創し、協働で取り組むことを支援するプログラムであり、2023年から取り組んでいます。
6月11日に開催されたMICS2024キックオフイベントを通じ、ブース出展者、オンライン参加者、来場した210名の参加者がイノベーティブな解決策の共創と協働について議論し、43の協働プロジェクト案が提出されました。書類審査(1次スクリーニング)の結果、15の協働プロジェクトが選ばれました。
選ばれた15の協働プロジェクトチームは、8月5日、JICA本部(市ヶ谷)で開催したMICS2024 in Tokyoで、日本から協働プロジェクトへの参画、協力を呼びかけるため、モンゴル側参加者約40名、日本側参加者約100名の前でピッチを行い、ネットワーキングを行いました。
8月19日、15の協働プロジェクトチームは、ウランバートル市内で開催された「日本・モンゴル国際ビジネスフォーラム2024」において、約500名(日本から約100名、モンゴルから約400名)の参加者の前でピッチを行い、審査(最終スクリーニング)の結果、10の協働プロジェクトが選定され、ウランバートル市科学・産業・イノベーション局から3つの協働プロジェクトに活動支援金が授与されました。JICAは2025年2月までの間、選定された10の協働プロジェクトに対し、メンタリング、日本・モンゴル間の渡航費の一部補助等を通じて支援しています。
今回の中間イベントでは、140名が来場し、10の協働プロジェクトチームが活動進捗についてピッチを行いました。また、日本とモンゴルの関係者が連携するための取り組みをテーマにパネルディカッションを実施し、JICAが実施費用の一部を支援する協働プロジェクトが発表されました。他には、東北大学でJICAが実施したSocial Innovator Hub(SIH)に参加者したモンゴル国立大学及び科学技術大学の研究者が活動についてのピッチを行いました。会場では10の協働プロジェクト及びSIH参加者とのネットワーキングの時間も設けました。
いよいよ、2025年2月上旬には最終イベントを行います。10の協働プロジェクトへの参画、協力等にご関心のある方は、お気軽に以下までご連絡ください。
本件問合せ先(日本語可)
日本帰国留学生の会(JUGAMO) mics.jica.2024@gmail.com
選定された10協働プロジェクト概要(★はウランバートル市ビジネス・イノベーション局、●はJICAが実施費用の一部を支援するプロジェクト。)
※プロジェクト名リンクは発表資料。
プロジェクト名(分野) | 参加主要メンバーの所属先 | プロジェクト概要 |
---|---|---|
★●バイオトイレプロジェクト(環境) | モンゴル高専バイオ工学科、 スターエンジニアリング株式会社、 日本ウエルネススポーツ大学 |
モンゴルの高専と日本の企業及び大学が、首都のゲル地区(人口密集地域)及び地方のゲルキャンプ(草原地域)において、コンポスト分解方式の日本のバイオトイレを普及。 |
★家庭用の雑排水リサイクル(環境) | Tumen Amgalan Ordon LLC、 CREATIVESION LLC |
モンゴルの大学発のスタートアップと企業が、アパート・戸建てに、排水貯蔵タンク、フィルター、減菌・溶解、ポンプ、パイプ等の設備を設置することにより、グレイウォーター(未処理の生活排水)をトイレの洗浄水としてリサイクル。 |
★ Recycle and Flexible encode RFID Tag Case(環境) | Chipmo LLC、 INMO Studio LLC |
モンゴルのスタートアップ2社が、製品管理に使用するRFID(非接触自動認識技術)タグのチップに廃棄プラスティックを使用することによりリサイクルを促進する製品を開発。 |
中古HEV/EVバッテリーの再利用・リサイクル技術開発とノウハウ交換(環境) | 九州工業大学、 北九州アジアカーボンニュートラルセンター、 モンゴル国立大学 |
モンゴルの大学と日本の大学及び地方自治体が、共同研究や経験共有により、モンゴルに輸入されるハイブリッド電気自動車(年間約6万台)のEVやHEVに使用されている古いバッテリーシステムを再利用・リサイクル。 |
電気分解によるフィールドラボでの魚の繁殖(環境) | Chuluut Tul NGO、 モンゴル科学技術大学 Tana Lab |
モンゴルの大学と環境系NGOが協働し、アルハンガイ県の河川の生態系を回復し、絶滅の可能性があるアムールイトウ等の繁殖・保護を行うとともに、漁業と観光により地元住民の収入を向上。 |
日本とモンゴルのドローン共同開発事業 (経済) | 東京大学土屋飛行力学研究室、 HAPS研究グループ(東京大学)、 次世代宇宙システム技術研究組合(NESTRA)、 DXモンゴリア |
モンゴルの企業と日本の大学が、災害管理、砂漠化、デジタルツイン等サービスを提供し、モンゴルの広大な草原に自由に飛行実験可能な航空宇宙ゾーンを設置。 |
持続可能な農業と栄養強化のために学校にミニ植物工場を設置(経済) | モンゴル科学技術大学 Tana Lab、 早稲田大学ビジネススクール | モンゴルの大学と日本の大学が、学校内にミニ植物工場を設置し、生産された野菜を学校給食に使うことにより、持続可能なスマート農業と栄養向上を促進。 |
ペット用品の生産・販売(経済) | Natural Mongolia National Network LLC (MARIS Trade LLC、 Urgana Industry LLC、 Global Nomadic Products LLC) Ikh Chandmanit Ochir LLC |
モンゴルの企業3社が、家畜から得られる原材料の使用を最大限に高めるクラスターを結成し、副産物や肉から輸出用のペット用品を生産。 |
●自然科学教育機器の製作(教育) | CreatiVision LCC、 モンゴル国立大学、 GER LAB、 JICA海外協力隊、 北海道大学、 JICA工学系高等教育支援事業卒業生、 Bayan Khiits Co LTD (Terem brand)、 NERJ KHIITS LCC |
モンゴルの大学、スタートアップ、NGO、JICA海外協力隊が、高校や大学での理科教育の質とアクセス性の向上のため、生徒の興味を引く理科実験教材を製作し、理系人材を育成。 |
運動障害のある人のための 3D プリントされたカスタムフィット矯正器具(保健) | INMO Studio LLC、 Nasha Tech LLC、 Rookie Systems LLC |
モンゴルのスタートアップ3社が協働し、カスタムフィットの短下肢装具(AFO)を3Dプリンターで生産。 |
協働プロジェクト「Recycle and Flexible encode RFID Tag Case」によるピッチの様子
JICAから活動支援金を受賞した協働プロジェクト「自然科学教育機器の製作」及び「バイオトイレプロジェクト」
パネルディスカッションの様子
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