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長崎県・佐賀県の出発隊員が平和学習を行いました

2025.07.17

7月10日(木)、JICA海外協力隊2025年度1次隊として派遣される隊員の方へ向けて平和学習を行いました。
この平和学習は、JICA長崎デスクが出発前の隊員に向けて実施しているものです。
昨年より、佐賀県から出発される隊員の方もご参加されています。

「被爆体験講話」では、当時10歳で爆心地から1.8kmの自宅で被爆された森田博滿さまにご講話いただきました。その当時の悲惨な状況が描かれたイラストとともに、「電気のスパークのようなオレンジ色の光と爆風に包まれ、家の中に吹き飛ばされた。あと100分の1秒遅ければ、今このようにして皆さんにお話しできていません」と語られました。80年前の8月9日、目の当たりにした悲惨な状況をお話しされながら、「本当は当時の状況を思い出したくないので話をしたくありません。思い出すのがとても辛い。しかし皆さんに原爆の恐ろしさをお伝えしていくためにお話しています」と被爆体験を後世に語り継いでいくことの大切さをお伝えいただきました。

最後に森田さまから「みなさんは可能性をたくさん持っています。人生は、神様からもらった、たった一枚の招待券です」と隊員に大切なメッセージをお伝えいただきました。森田さまからのお話を聞いた隊員は、長崎が最後の被爆地であることを願い、命を大切にし、今生きていることに感謝していきたいと、心に響いていた様子が見受けられました。

その後、隊員の皆さんは長崎原爆資料館で、原爆が投下された直後の長崎市内の様子や被爆によって受けた様々な被害を、平和案内人の方のご説明を受けながら学びました。

JICA海外協力隊は、長崎県・広島県出身の隊員が中心となり、各派遣国の方々と平和の大切さを共有するために、平和に関する取り組みを派遣国で自主的に開催しています。被爆80年を迎えた今年、長崎県から派遣中の隊員がホンジュラスやジャマイカ、バヌアツで現地の方に向けた被爆者の方の声を聞く機会を作ろうとされています。
協力隊が派遣される国の方々は、日本のことは知らなくても「NAGASAKI、HIROSHIMA」については知っているという方が多くいらっしゃいます。隊員の皆さんには、それぞれの活動を通じて派遣国の方々と平和についての想いも共有していただけたらと思います。

(JICAデスク長崎 担当:小田)

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