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平和啓発シンポジウムが行われました

2025.01.24

沖縄戦の実相や、平和を希求する沖縄のこころを広く県外に発信する「『沖縄のこころ』平和啓発シンポジウム」が戦後80年の節目である今年1月、JICA緒方研究所で行われました。会場には満席となる約200名の方が、オンラインでは国内外から約120名の方が参加しました。

沖縄伝統芸能のエイサーからはじまったシンポジウムは、第一部で歌手の宮沢和史さんから島唄制作のきっかけになった元ひめゆり学徒隊との出会いや沖縄・平和への想いを、第二部では、国内外で活動するさまざまな分野の関係者から平和の実現に向けた取り組みを聞きました。

JICAは沖縄県とともに、カンボジア、コロンビアに対し、沖縄の経験を活かした平和構築への協力を行っています。その取り組みをJICAで長年世界の平和構築に取り組んでいる小向専門員に紹介いただきました。
カンボジア紛争中に埋められた地雷除去を目的に設立されたカンボジア地雷対策センター(CMAC)では、現在沖縄県とNPO法人沖縄平和協力センターが平和を伝える博物館づくりの協力をJICAと共に実施していますが、これは2012年にCMAC長官が沖縄を訪れ、沖縄平和祈念資料館を視察したことがきっかけでした。現在4名のCMAC職員が沖縄で平和博物館づくりの研修をうけていますが、今回のシンポジウム会場にはこれまでの研修で作成されたパネル等も展示され、多くの方がご覧になっていました。また、50年以上内戦が続いたコロンビアを対象に、沖縄の平和教育を学ぶ研修を実施しています。沖縄の平和への取り組みはこのように世界各国で役立てられ、また、沖縄を訪問した紛争経験国の方々から、世界の状況が沖縄の人々にも伝えられています。

オープニングのエイサー

シンポジウムの様子

シンポジウムに登壇した玉城沖縄県知事から、戦後80周年となる今年、県は世界や沖縄の恒久平和に貢献するためのメッセージ「平和ビジョン」を策定することが伝えられるなど、シンポジウムを通じ、平和はただあるものではなく人々の努力の上になりたっているものであること、私たちはあらゆる知恵を絞り平和を目指していく必要があること、そして、そのためには対話と自分事としてとらえることが重要であることが参加者に共有されました。

シンポジウムの最後には、宮沢和史さんが「島唄」を歌ってくださり、会場は世界の平和への想いで満たされました。
JICAはこれからも関係者の皆様と協力し、平和な世界づくりに取り組んでまいります。

CMAC研修員が作成した展示をみる参加者

島唄を歌う宮沢さん

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