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国際理解教育セミナー【実践編】「ちがいのちがい」を開催しました!

2025.08.05

 2025年7月19日(土)、かでる2・7にて国際理解教育セミナー【実践編】「ちがいのちがい」を開催しました。当日は36名が集まり、学校の先生だけでなく、一般の方にも多数ご参加いただけました。

アイスブレイク「おなちがビンゴ」でちがいを発見!

 まずはアイスブレイク「おなちがビンゴ」で自己紹介も兼ねたウォーミングアップ。9つの欄に書かれた「あなたは何派」という問いかけについて、自分と「違う派」を持っている人を探し、枠を埋めてビンゴを目指す簡単なゲームです。
 「犬派?猫派?」の問いかけに対して「何派でもない」人がいたり、「朝食はごはん派?パン派?」に対して「そもそも食べない」人がいたりと、身近な違いの中にも自分の枠を超えた「派」を持つ方がいらっしゃり、参加者だけでなく、ビンゴを作成したスタッフも驚きや発見がありました。

「ちがいのちがい」ルール説明

 空気が和んだところで、次はワークショップ「ちがいのちがい」(D-net教材)がスタート。グループになり、まずは20枚のカードから好きな2枚を選んでそれぞれに書かれた2つの「ちがい」について、「あっていいちがい」にするか「あってはいけないちがい」にするか、どちらかに自分の意見を統一します。何故その意見にしたのかをグループのメンバーに説明し、メンバーを納得させられることができればカードがもらえる、というルールです。

苦渋の選択を迫られる参加者

 1枚のカードについて書かれていることが「あってはいけない」と思っていても、もう1枚のカードについて「あってもいい」と思ったのであれば、無理やり自分自身を納得させ、周りを説得しなければならないので、なかなか難しいです。引いたカードの組み合わせによっては、文化を否定したり、国が抱える負の課題や現状を正当化しなければならない局面もあり「これを理論だてるのは苦しい」という声もちらほら。

差別や偏見を作り出しているのは誰?

 参加者からの感想では「(売春をして生計を立てている少女について)そもそもそうさせている社会が悪い」という社会システムに着目した意見があがり、これには講師の堀幸美先生、東峰宏紀先生も嬉しい驚きを見せていました。
 堀先生の振り返りでも社会的・文化的暴力のお話があり、差別が社会的背景に基づくものだということを改めて実感しました。

普段なかなか日常では話題にならない差別や偏見というテーマでしたが、ファシリテーターの解説を交えたワークショップ形式で学ぶことで、参加者の皆様が重くなりすぎず、意見を言い合うことで、より深い学びが得られたと思います。

本セミナーは【入門編】【実践編】【共有編】の3部制となっております。
次の【共有編】は11月29日(土)を予定しています。2025年度教師海外研修でモンゴル現地研修を受けた先生による授業をご紹介する場ですので、お楽しみに!

◆関連リンク
【国際理解教育セミナー(入門編)】「100人村からはじめよう!」 ~わたしたちが生きるこの世界で起きていることを体験するワークショップ~
開発教育/国際理解教育指導者研修

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