モンゴル国別研修「社会保険分野における財政検証実務能力強化」 来日&遠隔研修をハイブリット型で実施
2022.12.05
Zoomでモンゴルの労働・社会保障省等とつないでレポート発表&ディスカッション
モンゴルの人口は現在約330万人、そのうち約4%が65歳以上です。2045年には、全人口に占める65歳以上の割合が9%に達すると予想されていることから、今後年金サービスの範囲を拡大するとともに、その質の改善の課題にも直面しています。年金制度の根底となる財源については、モンゴルの長期的な年金収入・支出、人口動態予測に基づき財政検証が行われる必要がありますが、モンゴルにはそのような体制がこれまでなく、同業務を担う人材育成が急務となっていました。
前フェーズの「社会保険実施能力強化プロジェクト」(技術プロジェクト、2016-2020年)では、財政検証の基礎的な理解を目的とした研修が行われましたが、実務にあたっては更なる知識の習得が必要であることから、今般、日本に協力が要請されました。
本研修では、2020年から4年間継続してモンゴルの労働・社会保障省、社会保険庁、ウランバートル市社会保険局の15名の職員が参加及び参加予定です。
カントリーレポートの発表
Zoomでモンゴル労働・社会保障省等とつないでレポート発表&ディスカッション
社会保障人口問題研究所での実習風景
学んだことをどのようにモンゴルの制度に当てはめていくか検証中
研修終了時、修了証書を持って講師の方々といっしょに
コロナウイルス感染症拡大の影響で2020、2021年はオンライン研修のみでしたが、2022年度は3名が来日し、他の職員は遠隔で参加しました。来日研修員の感想を以下に記載します。
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本研修では、公的年金制度、財政検証等必要な知識や統計手法について学び、モンゴルの年金制度に合わせて、被保険者数の将来推計及び保険料収入・年金給付支出の将来推計を行いました。
また、モンゴルの長期開発政策方針を定めた「長期ビジョン2050」に掲げられた目標を達成するための、年金基金の収支がどうあるべきか分析を行いました。
帰国後は今回の研修で得た知識を各自の仕事に活用していきたいと思っています。
今回、実際日本に来て、日本の社会保障分野の経験と実績から多くのことを学べて大変良かったです。日本人はとても親切で友好的でした。今後、他の受講者も私たちのように、実際日本にきて多くのことを学べると期待しています。
研修を企画・運営していただいたJICAの皆様、厚生労働省、国立社会保障・人口問題研究所の先生方をはじめ関係者の皆様に感謝申し上げます。
(モンゴル国別「財政検証」 来日研修員一同)
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