~知ろう、世界の日常!~

2023.11.21

高校生が伝える「あなたの知らない世界の日常」!~案内人をやってみた~

高校生が「一日地球案内人」になったよ

JICA地球ひろば(市ヶ谷駅から徒歩10分)には、世界が直面する様々な課題や、開発途上国と私たちとのつながりを体感することができる施設があります。その体験ゾーンでは、体験型展示を通じて、途上国の現状や、世界と私たちのくらしとのつながりを知り、「私たちにできること」を考え、世界へ踏み出す一歩を応援しています。
JICA地球ひろばでみなさんをお迎えするのが、民族衣装を着た「地球案内人」と呼ばれるガイドです。JICA海外協力隊をはじめ数多くの国際協力の現場を体験してきた地球案内人が体験ゾーンの展示を説明し、みなさんの学びをサポートしています。
今回、11月11日(土)第33回埼玉県産業教育フェアでの小中学生仕事体験ブースのひとつで、現役高校生が「一日地球案内人」としてデビューしました!
産業教育フェアとは、埼玉県の専門高校によるフェスティバルです。今回そこでの新たな試みとしてキャリア教育の一環「お仕事体験」が企画され、JICA東京も参加してきました。

◆第33回埼玉県産業教育フェア
TOP - 埼玉県産業教育フェア (spec.ed.jp)

産業教育フェアチラシ

地球ひろばでの体験の様子

◆JICA地球ひろばHP
JICA地球ひろば

所沢西高校の皆さんと

所沢西高等学校の渡邊千恵先生は、昨年度からJICAと協働し国際理解教育/開発教育を促進する取り組みを行っています。渡邊先生は、今年7月にJICA東京主催の教師海外研修(以下、教海研)に参加し、アフリカのザンビアを訪問してきました。教海研とは、国際理解教育/開発教育の実践者や興味・関心のある先生方を対象に開発途上国での10日間ほどの研修と国内での事前・事後研修を行い、途上国の現状と日本との関係への理解を深め、その経験を授業の中で実践してもらおうというものです。
今回は、渡邊先生の授業や地球ひろばでの体験によって途上国への関心を深めた生徒4名が代表となって、11月11日(土)の埼玉県産業教育フェアに参加してくれました!
高校生は日々やることが満載で学校での通常の授業、定期考査、委員会活動、部活動・・・それに放課後等にアルバイトやボランティアなどをしている生徒もいます。その中で今回、自ら率先して関わってくれた4名の生徒たちは、自分たちが心を動かされたものや伝えたいことについて意見を出し合い、自分たちが学んだことを小中学生にどうしたら分かりやすく伝わるのか、高校生だからこそ伝わる気持ちはあるのではないか、これからの未来を創る自分たちだからこそ一緒に考えていきたい、という「溢れる想い」を持って参加していました。
協力者:
所沢西高等学校 1年:上原アレックスさん、髙宮百華さん、大塚凛さん 2年:嘉川寛太さん

所沢西高校生の皆さん

◆所沢西高校HP
JICA教師海外研修にてアフリカのザンビアに行ってきました-埼玉県立所沢西高等学校 (spec.ed.jp)

未来を創る子供たちへの大人の責任

「ジブンゴト化」、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
様々な場面で、「ジブンゴト化しなさい」とか「ジブンゴト化できていないからダメだ」とか言われることがありますが、ジブンゴト化って何?ジブンゴト化できるとどんなメリットがあるの?と思いますよね。

「ジブンゴト化」とは、周りで起こっているあらゆる事象に対して、自分の課題として捉え、考え、行動することで、当事者意識を持って課題に取り組むことができることを指します。

例えば、「自分は言われたことはやっているんだから」と、あとのことは他人任せの意識が出てきた場合、その意識が過度になれば粗雑で周りに迷惑をかけたり、社会全体のリスクを高めたりするようになります。あるいは、「社会全体の課題だから自分には関係ない」として、どこか第三者的な傍観態度で、やり過ごしたりする意識の人は「他人ごと」としてやっているのであり、そこには「ジブンゴト」としての意識は低いことになります。

今回参加した4名の生徒は、教海研に参加した渡邊先生の影響を受け、目の前の課題を「ジブンゴト化」していました。誰にも見えない部分であっても一生懸命に丁寧に仕上げようとするこだわりがあり、目配り・気配りができ、今回の一日地球案内人の仕事にも誇りを持って参加してくれました。

来場者からも、「様々なトピックを取り上げていた。」、「一つ一つ考えることができた。」、「ここまでの頑張りが、すごい。」といった反応が寄せられ、生徒たちの努力がしっかりと伝わっていたと思います。

今回の小中学生仕事体験ブースでの「一日地球案内人」の体験には、次のようなメリットがあると感じています。
・当事者意識が出ることで責任感が出ること
・他人の意識を変えることは簡単ではなくそれに対するストレスを「人を変えるにはまず自分が変わる」と意識することで気持ちが楽になること
・自分が主体となって考え行動することで、自分自身の満足度や幸福度が上がること
・ジブンゴト化で自分の課題として捉えて解決し、達成感が得られモチベーションがアップすることで、「やらされ感」ではなく「やった感」を感じること

この経験が生徒の皆さんにとって、目的を明確化することでの課題への動機付け、自分が将来どうなりたいかのイメージ、そして自分自身を成長させることの大切さに気づいた機会となってくれたと思います。

JICA東京では、世界の国々や国際協力に関する様々な教材の提供や国際協力出前講座を実施しています。
ご関心がございましたらJICAホームページまたはJICA埼玉デスクにお声がけください。

埼玉県教育委員会及び所沢西高校の皆さん、ありがとうございました!

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