「教育の国際デー」に改めて考える、教育の大切さ ~Part2

#4 質の高い教育をみんなに
SDGs

2024.01.23

1月24日は国連で制定された「教育の国際デー」です。JICA東京で行っている教育分野の取組のご紹介を通じて、世界の平和と開発のために教育が果たす役割や、すべての人にとっての教育の大切さについて、改めて考える機会になればと思います。

日本の中学生に伝える、国際協力の世界

 JICA東京が実施する教育分野の取り組み、それは開発途上国に限らず、国内でも広く展開されています。その中の1つ、中学生の職場体験受入事業についてご紹介します。
 グローバル化が進み、世界の問題が他人事ではなくなってきた今日、全ての人々がそれらの問題を知り、解決に向けて行動していくことが求められています。その一方で、未来を担う若者の世界への関心が薄れ、内向き志向が進行していると言われています。特に中学生にとって途上国は遠い場所のように感じられ、JICAが行う国際協力も難しい話のように聞こえるかもしれません。
 しかし、途上国との接点は意外と身近な場所にあったり、国際協力も決して特別なものではなかったりします。そうした世界や国際協力の身近さ・大切さを伝えるため、JICA東京では中学生の職場体験を受け入れ、国際協力について学び、考え、体験する機会を提供しています。

今年度職場体験に参加した、共立女子第二中学校(左)とドルトン東京学園(右)の皆さん

「日本のただの中学生でも、できることはある」

 2022年度は4校から計12名の中学生が、今年度は既に5校から計18名の中学生がJICA東京の職場体験プログラムに参加しています。3日間のプログラムでは、市ヶ谷にあるJICA地球ひろばを訪問し、世界の人々の暮らしや世界が抱える問題について学んだり、途上国での業務経験がある所員から国際協力のリアルな現場について話を聞いたりします。中でも、途上国から来日した研修員との交流は、中学生にとって多くの学びを得る機会になっています。東京都立桜修館中学校の生徒さんからは、「当初は途上国にいる人びとに対して『話しかけづらい』という印象があったが、実際に接する中で、自分たちと何も変わらず、また言葉は通じなくても笑顔とやさしさで繋がれることを学んだ」との声が聞かれました。

〇東京都立桜修館中学校の生徒さんが作成したFB記事はこちら→
自由と未来のために・JICA東京(都立桜修館中学校の2年生3名がJICA東京に職場体験に来てくれました。)

 また、渋谷区立代々木中学校の生徒さんは、インドネシアの研修員から「未来を生きる若い人たちにも、ぜひこの関係を維持するために頑張ってほしい」という言葉をもらい、「これから世界に対するアンテナを高くし、知識を得ていきたい」と話してくれました。

〇渋谷区立代々木中学校の生徒さんが作成したFB記事はこちら→
『世界とつながる一歩』... - JICA Tokyo International Center | Facebook

 世田谷区立代々木中学校の生徒さんは、様々な研修員と交流する中で、次のように感じたと言います。
「日本のただの中学生でも、できることはある」
世界の人や文化に関心を持ち、学び合うことが国際協力の第一歩だと話してくれました。

〇渋谷区立代々木中学校の生徒さんが作成したFB記事はこちら→
「日本のただの中学生でも、できることはある。」職場体験(深沢中学校)

代々木中学校の生徒さん。様々な国の研修員と交流しました。

研修員の笑顔の向こうに、国際協力がある

 最初は「『国際協力』って難しそう...」と感じていた中学生の皆さん。しかし、様々な課題を抱えている途上国の研修員と交流し、彼らの笑顔を見る中で、そうした笑顔の向こう側に国際協力があると気づいたそうです。そして国際協力は特別なものではなく、その形は十人十色であり、一人一人にできることがあると学びました。

 参加された皆さんには、ぜひこの経験をきっかけに、より良い世界に向けた一歩を踏み出してほしいと思います。そしてJICA東京はこれからも、国際協力の輪を広げていくため、中学生に世界や国際協力の身近さ・大切さを伝えていきます。

〇ドルトン東京学園の生徒さんが作成したFB記事はこちら→
職場体験学習_ドルトン東京学園中等部2年3名@TIC

〇共立女子第二中学校の生徒さんが作成したFB記事はこちら→
職場体験学習_共立女子第二中学校3年3名@TIC

◆参考リンク
教育がつくる 人の未来 社会の未来 | JICA Magazine | 広報誌 JICAマガジン

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