300名以上が「音楽を通じて世界を体験」!World Music Festivalを開催しました

2024.04.02

3月9日(土)、JICA東京にてWorld Music Festivalを開催しました。「音楽を通じて世界を体験しよう」をテーマに、アフリカ、南米、アジアにゆかりのある演奏者の方々にパフォーマンスしていただきました。本日はイベントの様子を少しだけお届けします♪

音楽で世界をめぐる旅のはじまりは南米から

 旅のスタートは南米から。“アルパデュオ ソンリーサ”のお二人にパラグアイの楽器であるアルパを演奏していただきました。スペイン語で「ハープ」という意味を持つアルパは、その名の通り透き通るような音が特徴です。南米のまぶしい太陽と大地が浮かぶような明るい曲から、恋愛を描いたバラード、はたまた蒸気機関車が走っていく様子をテーマにした力強い曲まで、バリエーション豊かな演奏が披露されました。さらには、アルパの音が琴の音に似ているといわれていることから、日本の「さくら さくら」のアルパバージョンの演奏もあり、まさに邦楽と南米音楽の融合を見せてただきました。
 次は隣の大陸に移り、“Kaira&Yoji”の皆さんに西アフリカの古典音楽を演奏していただきました。今回登場したのは「コラ」という楽器。西アフリカのセネガル、マリ、ガンビア、ブルキナファソ、ギニアなどを中心に演奏されています。丸いヒョウタンを半分に割ったものがボディになっており、見た目は三線に似ていますが、前から向かい合って抱えるように弾くのが特徴です。アフリカ音楽と聴くと、にぎやかな太鼓の音のイメージがありますが、コラの音色はハープによく似ています。透き通った音色に、会場も聞き入っていました。

アルパデュオ ソンリーサのお2人。左がパラグアイ出身のエンリケ・カレーラさん、右は松木亜里沙さん

左から「Kaira」の吉澤徹弥さんと土屋雅子さん。土屋さんの演奏しているものがアフリカンハープとも言われる「コラ」で、西アフリカではギターやベースと合わせて演奏されることも多いそうです。右は大槻洋治さん。

アフリカからアジア、そして再びアフリカへ

 アフリカ大陸を南下し、次に登場したのは“Pasichigare Mbiras(パシチガレ ムビラズ)”の方々。ジンバブエの楽器であるムビラとシェーカーの演奏を披露してくれました。ムビラは、鉄の鍵盤を親指で弾くように演奏する楽器です。実はコアなファンが多いムビラ。ご来場された方からも「念願のムビラが聴けた」というお声をいただきました。

 次に登場したのはアジアから、アフガニスタン音楽の演奏家、「ちゃるぱーさ」のお二人。実はちゃるぱーさのお二人は、日本で唯一のアフガニスタンミュージシャン。ラバーブと呼ばれる弦楽器とトンバクという打楽器を披露してくれました。やさしくリズムを刻むトンバクに合わせて三味線に似たラバーブの音色が響きます。独特の波長に合うのびやかな歌声は現地の言葉であるダリ語やパシュトゥー語によるもので、アフガニスタンのどこまでも伸びる山脈をほうふつとさせました。
 最後は再び舞台をアフリカに移し、現地出身の3名のアーティストの方に、ガーナ・セネガルを中心とした西アフリカの音楽を演奏していただきました。会場後方からトーキングドラムを鳴らしながら登場する姿に、会場もくぎ付け。他にもバラフォンと呼ばれる木琴に似た楽器、サバ―ルと呼ばれる太鼓から奏でられる音はまさに、アフリカの音楽!というにぎやかさ。太鼓やトーキングドラムのリズムに会場もノリノリ。立ち上がって手拍子する姿も見られました。終盤には来場していた子供たちもステージに上がり、演奏に合わせたダンスに参加しました。「まだやりたい人、手あげてください!」という演奏者の声に会場中から次々と手が上がり、アンコールに突入。最後の1曲も大いに盛り上がり、大盛況のうちに幕を閉じました。

Pasichigare Mbirasの皆さんで左からMasaさん, Sumiさん, Eddy Tirikotiさん。Eddyさんはジンバブエでムビラの伝統を大切にしているショナ族の出身です。オルゴールのような可憐な響きとシェーカーから生まれるグルーブ感が魅力

「ちゃるぱーさ」のお2人。左がボーカルとトンバク演奏者のやぎちさとさん、右がラバーブ奏者の佐藤圭一さん

「Alheri」の3人。右からサバ―ルのWagane N’diaye Roseさん(サバ―ル担当・セネガル出身)、Osuman Orlando Bingleさん(ト―キングドラム等担当・ガーナ出身)、Casamance Diola Osumanさん(バラフォン担当・セネガル出身)

番外編~合唱&イベントブース~

 当日はJICA職員によるウクレレの音色に合わせた合唱もお届けしました。色とりどりの民族衣装をまとい、アフリカ民謡を披露しました。他にも、より深くその国のことを知っていただけるよう、簡単な国紹介やJICA事業の紹介、パネル展示などを行いました。
 また、会場外にイベントブースを設置し、子どもを中心に楽しめる移民かるたやSDGsすごろくを体験できるスペースを用意しました。当日はたくさんのお子さんにブースにお越しいただきました。

世界的に大ヒットしたケニアの歓迎ソング「Jambo Bwana(ジャンボ・ブワナ)」とザンビアでよく歌われている民謡「Bonse Aba(ボンセ・アバ)」の合唱を披露しました。

「民族衣装体験コーナー」も盛り上がりました!

おわりに~音楽を通じて世界を体験してみて~

 今回のWorld Music FestivalはJICA東京センターとしても初めての試みでしたが、80名近くのお子さんを含め、300名以上の方にご参加いただきました。来場いただいた方からは「世界のめずらしい楽器が見られて音色もきけてたのしかった」「新しい楽器と出会えた。とても興味を持って自分でも調べてみようと思った。」「JICAについての理解も深まった。」「学びと楽しさを両立したすばらしいイベントでした。」といったコメントをいただきました。
 演奏者の方の「アフリカにはいろんな民族がいるが、みんなでひとつ。みんな仲良し。今日が大事で、明日のことはなんとかなる。それが平和。」というMCを受けてか、平和を願うコメントも寄せられました。
 まさに音楽が生み出す一体感、音楽の力を実感した1日となりました。ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました!

記事作成:市民参加協力第二課 澤﨑千晴
World Music Festival事務局:市民参加協力担当次長 湯浅あゆ美
(研修員受入グループ)香川真紀、占部未来、門脇めぐみ、佐野ルミ子、芝由紀子、錦本いづみ、水野晴佳、脇田敦子
(市民参加グループ)澤﨑千晴、深林真理

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