伝統的にコメの消費量が多いセネガル国の研修員が日本のコメどころ新潟県等を訪問しました。

2024.06.13

セネガルでは、主食であるコメの収量の増産と自給率の向上が求められています。今般、セネガルで実施されている技術協力プロジェクト「セネガル川流域コメバリューチェーン強化プロジェクト」の研修員を対象に、セネガル国別研修「日本におけるコメバリューチェーンの改善の取り組み」が2024年5月に実施されました。彼らの目に、日本やJICA研修はどう映っているのでしょうか。研修員の日々のレポートを通じて、生の声をお届けします!

~日本のコメのバリューチェーン、日本の農協、稲作~

 研修1日目の午前中は、日本のコメのバリューチェーンについて東北大学大学院の冬木教授のご講義を受講しました。
 コメバリューチェーンの主な特徴、施設とインフラ、投入資材、農機具と種子の供給、生産とマーケティングにおける主要な関係者と利害関係者の役割と責任に重点が置かれていることが興味深く、県、土地改良区、自治体、協同組合などの連携を学びました。
 午後は、日本の農業協同組合と稲作について、アジア農業協同組合振興機関の中嶋氏のご講義を受講しました。
 日本の農業発展の要諦を概観した後、19世紀から1940年代の農協設立まで遡る農業協同組合の創設の歴史を振り返りました。特に、協同組合の類型、特徴、組織、構成、そして組合員に対する役割とサービスや、供給、マーケティング手法がとても参考になりました。

(日本のコメバリューチェーンや農協のシステムについて学び、活発な意見交換が行われました。)

ヤンマーアグリソリューションセンター

 研修2日目は、農業機械で世界的にも有名なヤンマーのアグリソリューションセンターを訪問しました。
 小型の多機能な農業機械を実際に試運転したことや、システマティックな苗床、ドローンでの空中農薬散布方法などはとても興味深く、セネガルでもぜひ導入していきたいです。

(農業機械の試運転や、各種農業機械の最新技術に興味津々でした。)

新潟県庁

 研修3日目は、新潟県庁を訪問しました。特に新潟県のコメの新ブランド「新之助」が印象的でした。赤と白のカラフルなパッケージングは日本の国旗も連想され、セネガルにおいてもコメのブランド化やパッケージングに力を入れていきたいです。

(新ブランド「新之助」のパッケージングやプロモーション手法がとても参考になりました。)

せんべい王国

 週末に訪問した新潟市内にあるせんべい王国では、せんべい作り体験に参加しました。大判のせんべいに絵を書いて、炭火で焼く方法はとても楽しく、セネガルにおける農業祭等で実演販売してみたいと思います。

(大判のせんべいに文字や絵を描いて焼きました。楽しくおいしくできあがりました。)

新潟県長岡市、魚沼市の視察

 研修4日目は、長岡市にある新潟県農業総合研究所を訪問し、省力化栽培技術、雑草駆除、病害虫防除、新品種開発、種子生産管理などに取り組む作物研究センターの概要を学びました。
 午後は、上質な米、百合の花、絶品の山菜で有名な魚沼市に向かい、今回の訪問を盛り上げ、おもてなしの気持ちを示してくださった内田市長の歓迎を受けました。一行は、この山間の町の特殊性や、若者の帰還を促すために市がとっている取り組みや、補助金措置を通じて農業開発を支援し、魚沼の地場産品を宣伝するための全国でのマーケティングについて、学びました。
 特に、市長自らがコメの各種プロモーション活動に陣頭指揮をとって参加していることに感銘を受けました。セネガルに戻っても市長によるプロモーション活動への参加についてもぜひ提案していきたいと思います。

(内田市長から熱烈な歓迎を受けました)  

(魚沼産コシヒカリや関連商品の一例)

魚沼市土地改良区

 研修5日目は、新潟県南東部の美しい山岳地帯のいくつかの地域から、2005年に同じ目的の協会が合併して設立された農業生産者の連合組織である魚沼市土地改良区と充実した意見交換を行いました。特に魚沼市は、米の名産地として有名です。
 土地改良区が管理および維持しているさまざまな灌漑インフラストラクチャについて、この地域の灌漑操作の全体的なスキーム、基本原則、および農業用水の分配のシステムを理解することができました。
 水の管理を共同で適切に行うシステムに感銘を受け、セネガルにおいても水の共同管理システムを導入していきたいと思います。

(発電施設の視察の様子)

(円形分水工の視察の様子)

JA魚沼

 研修6日目は、JA魚沼を訪問し、大型のカントリーエレベーターや、システマティックな精米センターにとても驚きました。 

(雪室内の視察の様子)

(コメの貯蔵庫の視察の様子)

アクションプラン発表会、修了式

 本研修では、約2週間で多くのことを学ぶことができ、すべての講義や視察、実習がとても貴重な体験でした。
 日本で学んだことを生かして、プロジェクトで目標としているセネガルにおけるコメの収量の向上と、コメの加工製品の開発やマーケティング方法の改善による収益向上を図っていきたいと思います。

(研修を終えて。日本で学んだ成果をセネガルで活かしていきます。於:JICA東京)

(セネガル国別研修「日本におけるコメバリューチェーンの改善の取り組み」 研修員、関係者一同)

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