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【イベント報告】シニアボランティア経験を活かす会主催 2024年上期 帰国報告会に参加しました!

2024.06.15

9名の帰国隊員が発表!

2024年6月15日(土)10:00~17:00にJICA東京においてシニアボランティア経験を活かす会主催の「2024年上期 帰国報告会」が開催され84名(会場26名、リモート58名)が参加しました。
今回の報告者は宇佐美恵さん(ケニア・青少年活動)、海藤優花さん(トンガ・日本語教育)、西條智香さん(ケニア・青少年活動)、藤原健一さん(コロンビア・再生可能・省エネルギー)、越川彩さん(ベトナム・障害児・者支援)、上山 佳彦さん(ラオス・学芸員)、太田智美さん(ルワンダ・コミュニティ開発)、宮本晶夫さん(モンゴル/カンボジア・上下水道/下水道)、辻村靖子さん(カンボジア・青少年活動)の9名でそれぞれが任国での活動や生活について報告しました。

現職教員特別参加制度を使用してケニアに派遣された宇佐美さんの活動先は、軽犯罪を犯した子ども、元ストリートチルドレン、親の養育が十分ではないことどもたちが収容されているケリチョ更生学校でした。コロナで一時帰国し、再派遣された時に見た光景に“If you met your student who was back on the street, what would you do?”(自分の教え子が再びストリートに戻っていたらあなたはどうしますか?)と問いかけ、残りの任期で何ができるかを模索し、子どもたちの作品展だけは実施すると決め、JICAケニア事務所で実施、またケリチョ更生学校のダイニングルームに子どもたちの作品を掲示しました。

トンガに日本語教育として派遣された海藤さんは「いつやるの?今でしょ?」と協力隊の応募を決意、4つの諸島と169の島があるトンガの首都ヌクアロファのトンガ高校で日本語を教えました。特に力を入れた活動として昼休みの日本文化紹介として日本の映画やアニメの上映をしました。トンガ語のサイペー(なんとかなるさ)の精神で生活しながら、2年間の活動を通して「自分のことを好きになれた」と振り返りました。

人と関わるのが好きな西條さんは2021年から青少年活動でケニアの児童施設で活動しました。0歳から6歳までの子どもが一緒になった教室で成長にあった支援が必要だと実感し、3つのグループにわけ、クラスが始まる前に先生とミーティングを行い、年齢に合わせた授業を行うようにしました。パソコンでカードやウォールチャートを作成することで手書きワークを減らし、職員同士で話しあう機会が増え信頼関係が構築できたと語りました。

協力隊として3回派遣された経験を持つ藤原さんは2回目と3回目に派遣されたコロンビアでの再生可能・省エネルギーの活動を紹介しました。現地に着いてから太陽光発電の支援が風力発電の支援になり、風力発電の試験をしている九州大学に支援を依頼し、太陽光と風力発電のハイブリッド方式発電のプロジェクトを支援しました。活動の傍ら日本の文化や料理、折り紙などを中学、高校、大学、英語クラブにて紹介しました。また帰国後は訪日客の同行ガイドボランティアをしながら、「あせらず、あきらめず、あなどらず」をモットーに活動していると語りました。

ベトナムで障害児・者支援をした越川さんは自己紹介のあとで協力隊を応募した理由に“人は誰もが平等に学ぶ権利がある”そういう世界であってほしいと語り、障害の有無に関係なく子どもは成長することを様々な経験を通して私たちに伝えてくれました。現地教員のやる気ゼロ問題に直面しても、子どもたちの成長をもって先生たちに特別支援教育の重要性を知ってもらうことにシフトし一人一人の生徒たちと向き合いました。

「妻と義母」という有名なだまし絵と、古くからインドに伝わる寓話「群盲象を評す」を題材に、人は見方によって判断が変わってくるということを最初に紹介した上山さんはラオス国立博物館で学芸員として活動しました。「考古学」「教育」「国際協力」の3つをライフワークに展示解説の改善や、日本の文化遺産保護についてのワークショップ、博物館内外の清掃・ゴミ拾いなど幅広く行いました。ほぼ毎日ゴミ拾いをしていたら周辺の住民が自主的に掃除してくれるようになったと顔をほころばせて語りました。

ルワンダでコミュニティ開発として活動した太田さんは協力隊に来るまでの話から始まり、ルワンダでの活動を紹介しました。ルワンダでは協同組合の支援を行い、現地のテーラー達と一緒にエコバックを制作、販売したり、近隣の学校の女生徒に対して布ナプキンを寄付する活動を行いました。

モンゴルとカンボジアで下水道施設管理に関する活動を行った宮本さんはその二カ国での活動を、写真を交えて専門的な部分も分かりやすく紹介しました。また帰国後も鳥取県モンゴル中央県親善協会を設立し、モンゴルからの青少年を受け入れ交流体験事業を実施しています。またカンボジアの子どもたちへ鍵盤ハーモニカを送る事業をスタートするなど、帰国後も任国と繋がりながら精力的に活動しています。

「世界中どっこもティーンエイジャーがヤンチャ」と、笑い含みで語ったのはカンボジアで青少年活動で活動された辻村さん。クメール語の発音に苦戦しながら音楽を教えました。音楽を通して生徒のあらゆる機会・体験を増やすことを目標に鍵盤ハーモニカを用いた音楽教育の普及活動を行いました。先生たちが興味を示してくれず授業にも来てくれない状況の中で生徒に教えることに専念する中で開催した音楽発表会。親御さんに見てもらいたいと思いながらも忙しいから10人位くればいいなと思っていたら4,50人位が来てくれたと本当に嬉しそうに語りました。


シニアボランティア経験を活かす会では帰国報告会を年に2回、上期と下期で開催しています。対面とオンラインのハイブリッドで開催しているので、次回下期帰国報告会のご参加もお待ちしております!
HPのリンクは↓こちらから!

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