【群馬県】高崎市と共催で宇津木杯開催記念セミナーを実施しました。
2025.07.17
群馬県高崎市は宇津木妙子氏の名前にちなんだソフトボール球場【宇津木スタジアム】を有し、JDリーグ加盟チームが2チームあること、歴代日本代表選手を多数輩出している点から、日本有数の“ソフトボールシティ”といわれています。今大会はソフトボールが追加種目に決定した2028年ロス五輪を見据えてU-18の大会となっています。
大会名の由来にもなっている宇津木氏からは、大会開催の意義やねらい、大会参加国の選定理由等についてお話しいただき、「勝ち負けも大事だが、アフリカの選手のように日本の選手もソフトボールを楽しんでプレーして欲しい」というソフトボール愛に溢れた内容となりました。
今大会には、日本・ドイツ・イタリア・シンガポール・タンザニア・ボツワナの6ヵ国が参加し、特にアフリカのタンザニアとボツワナの2か国からチームが参加する点が大きな話題となりました。タンザニアをはじめアフリカ地域で野球とソフトボールを通じてアフリカと日本の架け橋となる活動を行っているJ-ABSの友成晋也氏の進行による宇津木氏と中村氏を交えたパネルトークではまず友成氏と中村氏からタンザニアとボツワナの国の紹介やソフトボール事情についてのお話しがありました。現在のリアルなアフリカの話に会場の参加者は時に驚きながら興味深げに聞き入っていました。また、J-ABSが推進するベースボーラーシップに基づく人間教育や現地でのソフトボール普及活動の様子を映した映像を宇津木氏や中村氏からのコメントを交えながら視聴しました。
そして最後に友成氏から日本とアフリカの未来について、「日本は人口減少が進み4割は高齢者の時代が来ますがアフリカは逆に人口が増えています。途上国(アフリカ)支援を通して親日家になった人が将来的には日本を支援する時が来るかもしれません。」とアフリカの可能性と日本との未来について語りかけました。
最後に、JICA海外協力隊のソフトボール隊員としてソフトボールの普及活動を行った中村藍子氏に協力隊の経験について語っていただきました。中村氏は千葉県佐倉市の中学校でソフトボールを始め、高校、大学、そして実業団でも主に内野手として19年間活躍され、2017年から2年間ボツワナで活動されました。中村氏は「人生でどうすればいいか迷っていた時期もあったが、海外への興味やソフトボールへの思いがあり、その時にJICAの協力隊の制度を知り応募した」と話されました。海外に出て初めは文化の違いに戸惑うこともあるけれど、その地の人と接し、文化を理解しようとすることによってやがては受け入れることができるようになると話されました。
協力隊に行って得たものとして、決断力やフットワーク、そして新たな出会いと仰っています。実際、青年海外協力隊に行ったことが通訳としての今の仕事に繋がり、色々な人と出会うことができたそうです。協力隊に参加するのに向いている人や向かない人も中村氏なりに分析して伝えてくださり、自身の体験から「協力隊でボツワナに行かなければ今の自分はない」と熱く語り、協力隊参加の価値を伝え、講演を終えられました。
<概要>
セミナー名:UTSUGI CUP開催記念セミナー ~タンザニア・ボツワナについて知ろう!~
日時 :2025年6月21日(日)16:00~18:00
会場 :ホテルグランビュー高崎 3階「AKAGI 1」
主催 :JICA東京、高崎市
協力 :(一財)アフリカ野球・ソフト振興機構(J-ABS)
参加者:約50名
Aグループ | 日本 | 8 ‐ 1 | ドイツ |
ドイツ | 16 ‐ 0 | タンザニア | |
日本 | 17 ‐ 0 | タンザニア | |
Bグループ | イタリア | 28 ‐ 0 | ボツワナ |
イタリア | 3 ‐ 3 | シンガポール | |
シンガポール | 14 ‐ 2 | ボツワナ |
5・6位決定戦 | タンザニア(抽選勝ち) | 6 ‐ 6 | ボツワナ |
3・4位決定戦 | シンガポール | 7 ‐ 3 | ドイツ |
決勝戦 | 日本 | 10 ‐ 0 | イタリア |
【順位】
1位:日本
2位:イタリア
3位:シンガポール
4位:ドイツ
5位:タンザニア
6位:ボツワナ
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