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【研修報告】ブルーエコノミーを支える持続可能な小規模漁業研修の取り組み③

2025.08.08

課題別研修「水産業を核とするブルーエコノミーのための持続可能な小規模漁業(アカデミックコース)」では、JICAが提供する農業・水産分野の高度人材育成奨学金プログラム「食糧安全保障のため農学ネットワーク(Agri-Net)」との連携を目指し、5日間の大学プログラムを組み込んでいます。研修員が水産系の大学や学部を訪問し、各大学が提供する修学プログラムを知るとともに、教授、研究員、大学院生などの大学関係者との意見交換を通じ、奨学金プログラムAgri-Netへの申請に必要となる研究計画書の構想を練ります。

日本の水産系大学は自然科学系の研究や調査に重きを置いていることから、各国の水産行政官である研修員が高い関心を持つ、経済や開発などの社会科学系のテーマとの間にギャップが生じることが少なくありません。そのため、大学の現場で担当教官と研修員が直接議論して、どのようなテーマで研究に取り組むのが適切であるかをすり合わせていきます。

本コースに参加した研修員は、こうした大学でのプログラム(マッチングの機会)も体験して一旦帰国しますが、帰国後はAgri-Net奨学金を獲得して再来日し、日本の大学でさらに高度なレベルで学びを深めてもらうことが期待されています。

本コースは今年度も無事に全日程を終了し、研修員はそれぞれ帰国しましたが、このように他のJICAプログラムと連携することで、研修の効果を高める多面的な人材育成に取り組んでいます。

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北海道大学(水産科学研究院、函館)を訪問したカーボベルデ、モルディブからの研修員(中央)

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鹿児島大学水産学部海洋資源環境教育研究センターを視察で訪れたパラオからの研修員(手前)

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東京海洋大学を訪問したブラジル(左から二番目)、セーシェル(左から三番目)からの研修員

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東海大学海洋学部でのプログラムに参加したセネガルからの研修員(中央)
近隣の漁協にて指導教員から説明を受ける様子

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