【連載】青年研修「都市環境管理」第1回(全4回) ~九都県市とカンボジア若手行政官による、環境問題解決への共創~
2025.11.27
■ 研修概要と目的
カンボジアから若手行政官を迎えた青年研修「都市環境管理」が、11月17日より始まりました。研修員はカンボジアの環境省、内務省、経済財務省、プノンペン都から選ばれた13名で、全17日間のプログラムです。日本の都市環境管理、特に廃棄物管理と水質汚濁管理に関する制度や取り組みを学び、カンボジア行政への実践的な応用を目指します。
■ 九都県市首脳会議との連携
この研修は、当該分野に深い知見を持つ「九都県市首脳会議」環境問題対策委員会に受託いただいています。九都県市首脳会議は、広域化した諸問題の解決を目的に、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市、相模原市の9つの地方自治体が協働する組織です。今年度は横浜市が幹事自治体として、同組織の各種取組みを牽引しています。
■ カンボジアの環境課題
カンボジアの首都プノンペンやその周辺地域では、急速な都市化に伴って人口が急増し、ごみや排水の問題が深刻化しています。これらは土壌や水質を汚染し、人々の健康や生活環境にも大きな影響を及ぼしており、行政としての対応が急務です。環境問題には、自治体の枠を超えた広域的な取り組みが不可欠です。そのため、研修員は九都県市首脳会議や各自治体の事例を参考に、研修期間を通じてカンボジアでの対応策を検討し、実践に向けた提案の検討に取り組みます。
■ 開講式と研修員の声
11月18日には、九都県市各自治体からの出席を得て、開講式とカンボジアの環境管理の現状に関する発表会を行いました。研修員の一人は「日本がこれまでに環境管理の問題をどのように克服してきたのか、そして現在の技術や取り組みについても学びたい」と、研修への意気込みを語りました。限られた予算、インフラ、人材で、行政が環境問題にどう対応していくのか。この研修期間の様々な議論と検討を通じて、カンボジアにとっても日本にとっても有益な、新しいアイディアが生み出されることを期待しています。JICA横浜は、この研修が実り多きものとなるようサポートしていきます。
横浜市みどり環境局戦略企画部戦略企画課 関根課長 ご挨拶
JICA横浜 植木次長 挨拶
カンボジアの環境管理の現状に関する発表会
集合写真(九都県市 各自治体代表者と研修員)
scroll