2020年春に新型コロナウイルスの感染拡大の影響で帰国し、その後任期を終了した隊員からメッセージが届いています。

富山県

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真岩 亜里沙さん(青年海外協力隊/ザンビア/家政・生活改善)

2年間の活動の中で、日本で得られる情報の乏しさと価値観の違いを痛感しました。その中で、何が求められているのか、何が押し付けではないかを見極めながらの活動はとても難しく、しかしとても充実していました。家族のように接し毎日のように食事に誘いに来てくれた近所の方々、会うたびに声を掛けてくれる街の人々、ワークショップで真剣に話を聞いて現地語での翻訳を買って出てくれた村長ら等、本当に沢山の一期一会の支えがあってこその2年間でした。この貴重な経験に感謝し、今後に活かしてゆきたいです。

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中村 健太郎さん(日系社会青年海外協力隊/ブラジル/日本語教育)

ブラジルのサンパウロ州内にある、富山県からの移民が建設した移住地にて、日本語教育を行っていました。地球の反対側にもかかわらず、たくさんの日系人がおり、現地では今も日本語が日常会話の中で使われています。日本語学校では、日本語や日本文化に触れながら、少しずつ上達していく子供たちの成長する姿に感動しながら、やりがいをもって活動に取り組みました。人と人のつながりを大切にし、古き良き日本の風景が残るその場所は、懐かしくあり、刺激的でもありました。この2年間で得た経験を、教員として、1人の日本人として社会に還元していければと思います。

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安念 幸恵さん(青年海外協力隊/ペルー/バドミントン)

ペルーバドミントンナショナルチーム(シニア・ジュニア・障害者)のコーチングスタッフの一員としてのボランティア活動をしてきました。主に、スパーリングパートナー(練習相手)としてコートでの指導が中心でした。ジュニア選手とパラ選手との日本への帯同も実現し、日本のバドミントンの練習について知ってもらうことができ、彼らのモチベーション・目標が大きく向上され、ペルーのバドミントンの意識改革に一つ貢献できたのではないかと思います。しかし、最後まで活動ができず、東京パラリンピック直前まで一緒に練習することが出来なかったことが非常に残念です。開催を願うのみです。

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上坂 恭平さん(青年海外協力隊/ドミニカ共和国/野菜栽培)

私の任地は首都サントドミンゴの北部にあるメジャ村でした。そしてドミニカ環境財団で約1年半活動しました。活動内容は大きくて分けて2つありました。1つ目は環境教育活動で、他の財団とコンタクトを取りメジャ村にある公園や川などのゴミ拾いの活動を行いました。また、いくつかの小学校を周り小学生たちにゴミ問題について授業をしたり、コンポストの作り方を指導しました。2つ目の活動として有機農業の指導を行いました。農業は環境と深く結びつきがあり配属先は化学農薬や除草剤、化学肥料を使わない有機農業を普及したいと考えていました。そこで近くの小学校の土地を借りそこで学校菜園を作り配属先のメンバーをはじめ小学生、学校の先生とともに野菜を育てました。そこで栽培技術や自然農薬の作り方などを指導しました。そしてトマト、キュウリ、ナス、オクラ、キャッサバ、パクチー、バナナ、トウモロコシなどを2019年12月に定植し2020年3月に収穫しました。たくさんの人の協力があって活動を成功させることができました。あと6ヶ月間の任期を全うすることができず悔いは残りましたが充実したボランティア活動を送ることができました。そしてこれからも国内から国際協力を行っていきたいと考えています。

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淺井 康博さん(青年海外協力隊/コロンビア/料理)

応募から合格、研修、派遣まで1年。正直、70日の語学研修が最もしんどかった気がします。任地へ赴任してからも語学の問題は常にありますが、生活や活動を進める上で必要不可欠なので1年ぐらいすると耳が慣れてきます。言語だけではなく、生活や文化、宗教など日本とは大きく異なるので常に新鮮であり、刺激になります。また、ホームステイ先のホストファミリーとの共同生活は、もちろんストレスゼロではないですが、語学の勉強や食の交流、一緒に旅行へ行ったりと本当に家族の一員として受け入れてもらえたのは、大きな財産です。同時に、現地の人たちから最も学んだことは、この『家族』を大切にする、ということです。これらの隊員としての日々は、唯一無二の連続であり、今後どのような場面に出食わしても生かされる貴重な時間であったことは間違いありません。ありがとうございます。

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新田 雄さん(青年海外協力隊/ウガンダ/コミュニティ開発)

ウガンダ北東部のカベラマイド県にあるNGOカベラマイド・オペレーション・セーブ・ザ・二ーディに配属され主にネリカ米の普及を行いました。活動は農家の訪問、調査から始め、定期的に配属先と協力し農家を対象としたネリカ米講習会を開き普及に努めました。雨季の前には農家と協力し見本圃場を作り、稲作を一緒に学ぶことができました。また食事をふるまってくれたり、収穫した野菜をくれたり、民族語を教えてくれたりとたくさんウガンダの人たちのやさしさに触れることもできました。協力隊の活動を無事に終えることができたのは、多くの方々に支えて頂いたおかげです。ほんとうにありがとうございました。この経験で学んだことや感じたことを今後より多くの人に伝えていきたいと思っています。

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宮村 登茂子さん(日系社会シニア海外協力隊/アルゼンチン/文化)

南米アルゼンチンで様々な日本文化を指導してきました。指導内容は着物(着付け・修繕・維持管理)、煎茶道と茶花、日本語、歴史、習慣、マナー、書道、盆踊り等々多岐にわたり、いろいろ大変なこともありましたが、自身がこれまでに学んだことや経験したことを活かし、全力で活動に邁進することができました。これからも様々な国の人々に日本を好きになってもらえるような活動に力を尽くしていきたいと思っています。

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前田 司さん(青年海外協力隊/パラオ/冷凍機器・空調)

日本から真南の太平洋に浮かぶ小さな島国パラオ共和国にある唯一の大学で「冷凍機器・空調」の技術指導を行いました。その他にも、実習で使う工具・装置の整理整頓を心がける5Sの取組みや、この分野を選択する生徒数が少ないため興味を抱く学生を増やす取組みを考えておりました。そんな矢先コロナ禍で任国での活動はわずか1年と不完全な形となってしまいましたが、それでもこの1年の活動経験ができた事に感謝していますし、有難い事に今でも任国の方からは気に掛けてもらっています。そんな波乱万丈の2年間でしたが、この経験を活かし今後も国際協力の場に携わっていきたいと考えています。

石川県

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吉田 裕佳子さん(青年海外協力隊/ボリビア/小学校教育)

南米ボリビアで現地の小学校で算数科を中心に児童へ授業を行ったり、教員への研修を開いたりしました。現職ということもあり、日本の児童とボリビアの児童での交流をしたり、同じ算数のテストを通じて算数オリンピックを実施したりしました。どの子も勉強が分かるとうれしいというのは万国共通で、できなかった問題ができるようになった時や正解した時の喜ぶ顔はとても印象に残っています。

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河上 彩さん(青年海外協力隊/マラウイ/理学療法士)

マラウイから3月に帰国し、7月にボランティアの任期を終了しました。理学療法士としての病院での活動は苦労することも多く、振り返ると「自分はこんなにも感情的になれるのか」と思う出来事も沢山ありました。異国から来たボランティアを家族のように扱い受け入れてくれたマラウイの人々には本当に感謝しており、友人やマラウイの家族と呼べる人たちが出来たのは自分にとってかけがえのない財産となりました。こうした機会を与えて下さり、また活動の応援をして下さった皆様に心から感謝申し上げます。

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小西 博子さん(青年海外協力隊/ガーナ/PCインストラクター)

全寮制の女子高等学校でICTの授業、ICT LABの保守管理を行っていました。また要請以外の活動として生徒からの要望で毎日、日本語教室を開催していました。生徒と歌ったり踊ったりして日本語教室で練習した日本の歌は10曲以上になりました。日本大使館の日本語スピーチコンテストにも参加し、2年連続優勝することもできました。新型コロナウイルスの影響により避難一時帰国し、そしてそのまま2年間の派遣期間を終了することとなりましたが、任地で過ごした1年半はとても楽しく充実していました。

帰国してからは不要PCを修理して、購入が困難な子供たち無償で配布するボランティアや外国人の中学生向けに日本語教師のボランティアをしていました。ガーナの生徒や配属先の人達とはSNSで交流しています。2年間の隊員生活を終了することが出来たのはたくさんの方々の支えがあったからだと思っています。とても楽しい2年間を過ごすことが出来ました。隊員生活を通じてたくさんの人の優しさに触れることが出来ました。感謝の気持ちでいっぱいです。

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中田 早紀さん(青年海外協力隊/ウガンダ/コミュニティ開発)

東アフリカのウガンダにあるルワムワンジャ難民居住地で稲作普及活動を行いました。対象は隣国コンゴ民主共和国や南スーダン出身の難民と地元ウガンダ人です。ポスターを使ったワークショップや実習、そして毎週の畑訪問やミーティング参加を通して「サラ(私の呼び名)がコミュニティの一員」と徐々に受け入れられていったことが嬉しかったです。1日1ドル以下で暮らす人々の生活は、それでも小さな幸せや笑顔にあふれていて「開発とは何か」を考えさせられる1年3ヶ月でした。彼らの明るい未来を願っています。

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紙谷 佳妙さん(青年海外協力隊/ザンビア/コンピュータ技術)

ザンビアの地方の教員養成校で、ICT教育のサポートを行いました。実際に自分がICTの授業を行うこともありましたが、ICT科の先生方の授業補佐を行う、コンピュータ室の運営管理を行う等、周りの先生方と協働し、生徒たちにアプローチできたことが印象に残っています。生徒たちが卒業後に教員になった時に活かせるような、印象に残る授業を行うにはどうしたら良いか、長時間の停電がある中で効率よく活動を行うにはどうしたら良いか等、たくさん悩んだ分、少しでも手応えを感じた時はとても嬉しかったです。まだまだ現地で挑戦してみたかったことがたくさんある中での帰国になってしまいましたが、現地の方々、周りの方々がたくさん支えてくださったおかげで、貴重な経験を積むことができました。応援してくださった皆さま、本当にありがとうございました。

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竹村 伊代さん(青年海外協力隊/ウガンダ/小学校教育)

ウガンダの小学校で、4年生を対象に体育と算数の授業を行いました。任地では、体育の指導法が確立されていなかった為、ウガンダと日本の両方の授業スタイルを取り入れ、体育の授業のルール作りや基本の流れの説明、整列等、土台作りに力を入れて指導しました。子供全員がしっかりとお話を聞き、楽しみながら体育に参加してくれるようになりました。授業は試行錯誤の連続でしたが、現地の人達の温かな雰囲気のおかげで、失敗にめげず挑戦し続けることができました。まだまだやってみたいことがあったのですが、コロナの影響で、任期の途中で帰ってきてしまいました。またウガンダに行ける日を楽しみに、今できることを一生懸命頑張りたいと思います!

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八田 裕司さん(青年海外協力隊/ホンジュラス/環境教育)

中米ホンジュラスの小さな街オロポリ市で市役所の環境課に配属になり、環境教育活動に従事していました。市内の小中学校を巡回して、生徒に不法投棄の防止や水源林の保全等の環境問題について授業を行っていました。加えて、市議会や裁判所の会議等にも参加し、市民に対して環境教育の大切さを訴えてきました。現地で活動できたのは1年間だけでしたが、その中で異国の文化や生活に適応していくうちに、日本人としてのアイデンティティーや日本とホンジュラスそれぞれの良さに気づくことができました。私自身、ホンジュラスのホストファミリーと一緒に暮らしていく中で、家族への愛情の深さ、助け合いの精神、自己肯定感など見習わなければならない点をたくさん感じました。これからは、青年海外協力隊を通して学んだ国際協力や多文化共生について日本国内に発信していきたいです。

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松田 智子さん(日系社会青年海外協力隊/ブラジル/日本語教育)

ブラジルで日本語を教えていました。派遣先のピンドラーマ日本語学校は、約80年前に日本人移民によって開拓された地域にあり、日本語や日本文化を継承していくために作られた歴史のある学校です。ここで、日本語教育を中心に各行事や大会など様々な活動を行ってきました。気さくな国民性もあってか、すぐに馴染むことができ、試験や大会などでよい結果も出すことができました。2年目からは1年目の経験を活かし、生徒数を増やし、自身でイベントを主催するなど様々な計画を立てていましたが、取り掛かり始めたところで思わぬ帰国となりました。しかし、この経験を活かし、国内外に目を向け、日本語教育に携わっていこうと思っています。

福井県

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西尾 高広さん(青年海外協力隊/スリランカ・フィジー/野球)

インド洋に浮かぶ島国、スリランカで野球の競技力向上と競技人口増加を目的として活動を行っていました。ですが、スリランカで起きたテロの影響を受け、任国変更となりその後は太平洋の島国フィジーで野球指導をしていました。クリケットやラグビーが盛んでマイナースポーツである野球の普及は一筋縄にはいきませんでしたが、情熱溢れる現地の野球人たちのおかげで少しずつではありますが認知を広げることができました。自らが経験した言葉の壁や文化の違い、テロの恐ろしさなど貴重な経験をこれから日本の子供たちに伝えていけたらと思います。勇気を振り絞り、飛び出してみた海外生活は刺激的で毎日が新鮮でした。これからもチャレンジ精神を忘れず邁進していきたいと思います。

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伊藤 きららさん(青年海外協力隊/コスタリカ/環境教育)

中米コスタリカにある、気温が30度を超える人口7,000人の小さな町アラフエラ県サンマテオ市で私は小学生から高齢者に向けて高倉式コンポストの啓発活動をしていました。この活動以外にも所属している環境課の業務の1つである市民からの廃棄物収集、およびリサイクルセンターでの廃棄物の仕分け作業、そして生活改善活動も実施していました。日々、手探りの中で市民や同僚たちと関わりながら自分が空いてに伝えたいことを正しく理解してもらうことの難しさ、こつこつと自分にできることを見つけ出し実行する真摯な姿勢を貫くことの大切さを学びました。1年間の活動期間となりましたが、日本人から教えてもらったあのコンポストをつくってみようかな、と何年後かに思い出して実践してもらえるだけでも活動してきた意味があったのではないかと思います。

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吉田 文武さん(青年海外協力隊/チュニジア/水泳)

北アフリカのチュニジア共和国モナスティール市にて、水泳隊員として3~10才の子供たちに水泳を教えてきました。水泳の指導をしながら、日本と海外では練習内容が全く違うことに驚きながら活動を行ってきました。今回発生した新型コロナウイルスにより、活動を半年ほどしかできず活動を終えてしまったのはとても残念ですが、今回の活動では現地の同僚や近所の人たちの優しさに触れながらのびのびと活動させてもらいました。今後は学生に戻り進路について考えていきたいと思います。

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山田 進一郎さん(シニア海外協力隊/コロンビア/数学教育)

JICA海外協力隊としてコロンビアに派遣されていた期間、あわら市の広報誌に毎月、記事を掲載させていただいて活動の様子を地元の皆様に知っていただけたこと、また、コロンビアでの勤務先である職業訓練校の生徒とあわら市の小中学校の生徒を同僚の協力の下、スカイプでつないで交流できたことに対して、感謝したいと思います。
数学教育の改善が主な目的でしたが、日本文化や日本語なども紹介する機会に恵まれ、コロンビアとの架け橋の役目をある程度果たすことができたと感じます。過去のウガンダでの活動の経験から、派遣前から企画を考えておいて、派遣先でこちらから提案できたことで、円滑に進められたように思います。
皆様の支えによっていろいろ取り組み、多くの友人ができて、無事帰国することができたことを心からありがたく感じます。今後も、日本の事情を海外に広め、海外の様子を日本に伝える活動に関わり続けたいと思っています。

山田進一郎さんは約2年半にわたり、「広報あわら」にコロンビアだより・コロンビア体験記を寄稿されました。こちらからぜひご覧ください!!