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【研修員受入事業】世界3ヵ国から生配信!オンラインセミナー「学びあう観光地、産業としての観光」を開催しました! / On-line Live Report from 3 Countries!

2022年3月23日

2022年2月18日、JICA北陸が実施した「観光開発政策」研修の成果発表セミナーをオンラインで開催しました。代表してプレゼンテーションしたのは、ウズベキスタン、エジプト、タンザニアの研修員。各国の観光政策や研修での学び、北陸の観光への提言を発表してくれました。日本を含め6ヵ国から合計51名が接続して、質疑応答も大変盛り上がりました!
当日、コンゴ民主共和国の観光省からは多数の参加があり、その後、200名が参加した事業報告会ではJICA研修の成果が共有されました。
(JICA北陸 野吾奈穂子)
JICA Hokuriku conducted on-line live report "Tourism Industry - Learning Each Other among 6 Tourist Countries in the World" on February 18, 2022. Representatives from Egypt, Tanzania and Uzbekistan made presentation on the tourism policy, learning from JICA training course and comments toward tourism in Hokuriku. In total 51 persons from 6 countries connected together and enjoyed a very active discussion!
Out of 51 persons, we welcomed many officers from Ministry of Tourism, Democratic Republic of the Congo, and the outcome of JICA training course was shared at the Day of Restitution of the Activities of the Year 2021, which had about 200 attendants in Democratic Republic of the Congo.

オンラインでの学びから2か月半。みんな今どうしてる?

2021年11月1日~30日に実施されたJICA北陸の課題別研修「観光開発政策」コースには、アゼルバイジャン、ウズベキスタン、エジプト、コンゴ民主共和国、イラン、キルギス、タジキスタン、タンザニア、レソトの9ヵ国から15名が参加しました。北陸地域の観光などを題材に、様々な知識や手法、事例を学んだ各国の行政官たちはアクションプラン(行動計画)を作成しました。

このコースの研修員たちは、通常業務を抱えながらも、オンラインでの課題に一生懸命に取り組み、誰一人脱落することなく全員無事に修了しました。それだけ「観光」が各国で重要な産業であり、全員がこの研修から学びを得たいと真剣に参加した証だったのです。

あれから2か月半。受講した研修員たちは、どうしているでしょうか。

学んだ成果を、受講仲間だけでなくより多くの方に向けて発信してほしい。
新しい視点やコメントからさらに学びあう機会を作りたい。
そんな思いで、今回の公開セミナーを企画しました。

ワクワクの観光ムービーと充実のプレゼン、参加者との学びあい

北陸の観光産業への提言(写真はタンザニア研修員の発表資料)

研修員を代表して3名が発表しました(左上タンザニア、右上エジプト、右下ウズベキスタン)

セミナーでは、このコースを監修した北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)の敷田麻実先生から研修概要についてご説明の後、登壇する3人の国の観光PRムービーを流しました。5分間で海外旅行気分に浸れる、とてもクオリティが高い短編ムービーでした!
【動画のYouTube】このページ下の「関連リンク」からご参照ください。

エジプトからは大エジプト博物館でキュレーターとして働くエミーさん、ウズベキスタンからは観光スポーツ省の職員イスロムさん、タンザニアからはビーチが美しい観光地ザンジバルの観光委員会職員のハッサンさんがプレゼンテーションをしてくれました。3人の発表を、色とりどりの観光地の写真が飾りました。エジプトはピラミッドなどの古代文明を始めとする歴史遺産、ウズベキスタンはサマルカンドの広場や手工芸品、陶磁器に代表される神秘的なシルクロード文化、そしてタンザニアはキリマンジャロやビーチなどの雄大な自然に人と野生動物が共生する光景。

最後に参加者の皆さんと一緒にパチリ!

そして、北陸の観光産業への提言では、「持続可能性」や「多様性」がキーワードとなりました。水引や雪吊りなどの北陸を象徴するカラフルな写真をスライドで紹介しながら、「観光資源を次世代に残すため、自然を生かした観光に力を入れる(タンザニア)」、「低炭素型観光へ移行することで、自然環境、野生生物、天然資源を保護・保全する。雇用や収入を得る機会を通じて地域社会に社会経済的利益を創出する(エジプト)」、「様々な年齢層の人々が参加したくなるようなプロジェクト(ウズベキスタン)」と、端的なメッセージを伝えてくれました。
アンケートに回答くださった参加者からは、「JICAとJAISTが連携して、このような研修が行われたことが素晴らしいと思いました。石川県を通して学んだことが、それぞれの国での観光産業の発展に役立つことを、1県民として、願っております」「オンラインで詳細な分析ができていることに驚きました。これからも頑張って下さい」などのコメントが寄せられ、温かいエールに研修員たちも大変喜んでいました。

コンゴ民主共和国では、200人で学びをシェア!

コンゴ民主共和国で観光振興に関わる約200名のセミナーで、JICA研修の学びが共有されました

JICA研修を受講したマヤカさん(左)とシルビーさん(右)が発表

オンラインセミナーには研修員だけでなく、その同僚たちも参加してくれました。特にコンゴ民主共和国では観光省を挙げて高い関心が寄せられ、リアルタイムで職場で聴講していたこと、また、終了後に観光省が行った2021年度の事業報告会には実に200名もの職員たちが参加し、JICA研修での学びが共有されました。

コロナ禍で人の移動が制限される一方で、オンライン化が進み、複数の場所にいる多くの人にリアルタイムで情報共有することが出来る時代が到来しました。今回はまさに、その利点を痛感するセミナーとなりました。

これからもJICA北陸では、世界と北陸をつないでお互いに学び合う場を作り、課題解決に向けた取組みを進めていきます。