「紛争後の土地・不動産問題」国際ワークショップを開催

2013.03.14

JICA研究所は3月8日、9日に研究プロジェクト「紛争後の土地・不動産問題—国家建設と経済発展の視点から」の第3回国際ワークショップを開催しました。このプロジェクトでは、今年の夏までに成果をとりまとめて英文書籍化する計画であり、ワークショップでは国別事例を中心に、研究成果のドラフトについて議論されました。

ワークショップには、プロジェクトの研究分担者が日本国内および海外5か国から集まり、南スーダン、ルワンダ、東ティモール、ボスニア・ヘルツェゴビナ等の8か国の事例について、それぞれの分析結果を発表しました。発表内容については、外部有識者として参加した、オーストラリア国立大学のダニエル・フィッツパトリック教授も交えて参加者間で意見交換が行われました。

本プロジェクトでは、紛争影響国において、大規模な難民・避難民の発生、土地証書等の消失、法整備の未発達、制度構築の遅れなどが原因となり、土地・不動産問題が激化することが多いことに着目し、各国で発生している問題の特徴と政策的な対応について把握することで、平和構築と開発援助にとっての課題を明らかにしようと試みています。ワークショップでは、歴史的な経緯の影響、社会的弱者の排除の問題、社会的な集団間の対立、政治体制・権力関係の変化等、各国の事例の共通性や違いが浮き彫りになり、活発な議論が行われました。

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ワークショップ参加者

今回のワークショップでの議論を踏まえ、本研究プロジェクトでは研究内容を再度精査し、事例の比較や政策的な含意の議論を深めながら、研究成果を英文書籍として出版するための準備を進める予定です。

開催情報

開催日時:2013年3月8日(金)~2013年3月9日(土)
開催場所:JICA市ヶ谷ビル

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