神戸市立神戸祇園小学校

2023年6月8日、7月4日、12日

JICA関西は、神戸祇園小学校の生活科の授業「町たんけん」(自分の住む町をはじめ、海外にも同じように町がある事を知る授業)に、JICA研修員(日本の大学院で学ぶ留学生)を講師として紹介し授業を行う、出前講座を実施しました。国内在住外国人の増加や外国にルーツを持つ生徒たちも在籍する現状を受け、海外にも目を向けるきっかけにしてほしいという背景で、依頼いただいたものです。
2回に分けて行い、まず1回目は研修員の国の町の話を聞く時間、2回目は生徒たちの町の話を研修員に対して発表してもらう時間を設けました。

2023年6月8日(木)研修員からの講演

講師は、ルワンダ、セネガル、ナイジェリア、コートジボワールからの研修員(留学生)4名でした。
授業前に実施校の先生、研修員、JICAスタッフでオンライン打ち合わせを行い、対象、内容、時間、伝え方などについて細かく確認しました。例えば、「〇〇のトピックでスライドを作ってほしい」、「2年生なのでクイズを入れて分かりやすくしてほしい」など、学校側の具体的な要望を踏まえ、研修員とも準備して当日に臨みました。研修員の発表資料は事前に共有し、当日までに各クラスの先生が発表の流れを確認いただいています。研修員はたくさんの写真を使いながら自分の国の町を紹介、言語は英語ながらも、子どもたちは自ら “(日本の)自分の町と似ているところ”“違うところ”を発見していました。
休憩時間には子どもたちが研修員にコマを教える、一緒に外で遊ぶ、さらには、折り紙のプレゼントを渡すなど思い思いに交流が行われていました。

先生からの発表へのリクエストトピック例

  • About hometown (nature/people/society/public property)
    「町について」(自然、人、社会、公共物)
  • About hometown (your favorite point)
    「自分の町のお気に入りのポイント」

2023年7月4日(火)、12日(水)子どもたちからの発表

2回目の授業(研修員が2名ずつ2日間に分かれて実施)では研修員を前に、子どもたちが事前に自分たちの町を探検し、見つけた面白い場所、ものなどを写真に収め、発表しました。言語は日本語でしたが、大きな写真を使ったり、場所の名前を英語で書いたりと、研修員のために分かりやすい工夫が凝らされ、研修員も一生懸命耳を傾けていました。

連続講座を実施して

学校へ到着した当初は各国の研修員を見かけるとどこか物珍しい様子を見せていた子どもたちでしたが、授業の中で初めて聞く料理の話や暮らしの話を聞いたり、質問をする中で研修員との距離もぐっと近くなった様子でした。
授業終了後は聞いた国名を何度も口にしたりと、子どもたちの表情には外国人といった先入観は感じられず、素直に話しかけたり、近寄ったりしている姿が印象的でした。世界には様々な国があるけれども、自分たちと同じように生活している人がいるということを感じられた貴重な時間になったように思います。

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