多文化共生×防災JICAワークショップ-在住ベトナム人が教える防災へ向けて-

2020年12月28日

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イベント開催の背景

(JICA関西 佐藤次長)この取組みの背景や目的、今後1年かけてリーダー育成に取組む旨を説明。

(神戸市消防局 谷本氏)日本の災害や阪神・淡路大震災の概要、コミュニティでの助け合いの重要性等について説明。

ここ数年、日本に住む外国人の数が急増しています。多くの人が日本での生活に様々な不安を抱えていると思いますが、その一つが自然災害ではないでしょうか。日本は、地震、台風、洪水等、自然災害が多い国です。1995年に起きた阪神・淡路大震災やその他の災害では、日本人だけでなく、在住外国人にも大きな被害が発生しています。

(プラス・アーツ 永田理事長)被災体験に基づいて開発された「楽しく防災を伝える手法」とそれを使った活動について説明。

(FMわいわい 日比野理事)阪神・淡路大震災で多くの外国人が被災。多文化共生の重要性や日本在住の外国人が支援する事例を説明。

JICA関西は、神戸市をはじめとした近畿圏の自治体や市民団体の方々と共に、開発途上国を対象に日本の災害経験・教訓や防災の重要性を広めてきました。この経験を活かし、これからは日本に住む外国人の方々にも、日本の防災を正しく理解していただく支援を行っていきます。そのスタートとして、まずは急速に増加しているベトナムの方々を対象にしています。
ベトナム人が防災に関する正しい知識を持つには、防災に詳しいベトナム人から学ぶことがより効果的であるとの考えから、JICA関西は日本在住ベトナム人の防災リーダー育成を始動しました。日本には既に在住ベトナム人による市民団体が存在します。この育成事業を通じて、その団体が防災の発信者として活動できるようになることを狙っています。

イベントの概要

参加した在住ベトナム人の8団体から活動内容を紹介(旧正月等の様々なイベント、ベトナムの文化紹介、母語教室等)

その最初のイベントとして、2020年12月12日、防災に関心のあるベトナム人の団体を対象として、今後どのような活動をしていきたいかを考えるためのワークショップ「多文化共生×防災JICAワークショップ~在住ベトナム人が教える防災へ向けて~」を開催しました。関西のみならず埼玉県等にある約10のベトナム人団体から22名が参加し、活発な意見交換が行われました。また、オブザーバーとして、自治体、国際交流協会、技能実習監理団体、技能実習生を受け入れている企業、市民団体、海外協力隊のベトナムOB等32名が参加しました。
参加者からは、防災のことが学べてよかった、他のベトナム人団体と繋がることができた、これからも引き続きこの活動に参加したい、という声が多く聞かれました。JICA関西は2021年も引き続きこの活動を実施していく予定です。

防災リーダーとして、どんな人に、どのような情報を、どのように届ける活動をしたいかを議論。日本語が不自由な技能実習生を地震から守りたい、動画で災害の様子を伝えたい等の意見が出ました。

◆参加団体(順不同)
 在日ベトナム人協会、Vietnam Youth and Student Association大阪・京都、KOBE Viet、神戸ベトナム人会、ベトナム夢KOBE、一般社団法人大阪ベトナム友好協会