JICA関西・天理市・天理大学で連携覚書を締結しました!

2022年11月9日

会場の様子

JICA関西・天理市・天理大学は、11月7日(月)、開発途上国での国際協力の推進と国際協力に資する人材の育成を目的として、三者間で連携に関する覚書を締結しました。具体的な連携活動の一つとして、エジプト政府からの要請にもとづき、同国柔道ナショナルチーム強化のため、天理大学柔道部の学生・卒業生をJICA海外協力隊として、エジプトに派遣します。

連携の概要と今後の活動について

天理市は、古代大和からの歴史や市内で盛んなスポーツを強みとした街づくりを行っており、2020年東京オリンピック・パラリンピックでは、エジプト柔道チームのホストタウンとなったほか、市内の小中高生への国際理解教育に力を入れています。天理大学は、学生の「国際性」を高めるべく、海外の約50の大学と協定を結ぶ等国際協力人材の育成に力を入れており、これまでに同大学出身者の68名がJICA海外協力隊として派遣されてきた実績があります。
このような背景・実績を踏まえて、JICA関西・天理市・天理大学との間で連携協力を進めていくことになりました。

主な活動内容は以下の通りです。
① 市民・学生を対象とした国際協力に関するセミナー・授業等の実施
② JICAの事業と連携した教育・研究活動の実施
③ JICAの研修事業の実施
④ 天理市職員、天理大学の教職員及び学生のJICAの事業への参加

今後、具体的な連携として、エジプト政府からの要請にもとづき、同国柔道ナショナルチーム強化のため、天理大学柔道部の学生・卒業生をJICA海外協力隊としてエジプトに派遣します。
選手やコーチに対して指導方法の提案を行いながら、エジプトにおける柔道技術の向上と指導方法やカリキュラム強化に向けた取り組みと、大学による国際協力活動の拡大、およびフィールドに強いグローバル人材の育成を目指します。

覚書締結式における3者のコメント

左から
天理大学学長 永尾 教昭 
天理市長 並河 健
JICA関西所長 木村 出

JICAが持つ国際協力の知見とネットワークをもとに、エジプトとの関係の更なる強化や、天理市で学ぶ子どもたちや市民の皆様の学びに貢献できることは光栄。2025年の大阪・関西万博に向けても、更に有機的な海外との関係づくりに貢献したい。(JICA関西木村所長) 

2020年東京オリンピック・パラリンピックの際は、エジプト柔道のホストタウンとしてコロナ禍が始まる前に事前合宿は受け入れたが、残念ながらコロナの影響で大会期間中はキャンプの受け入れができなかった。エジプトとは単なるホストタウンとしてキャンプを受け入れるだけでなく、双方向の交流を続けていきたい。(天理市並河市長)

 エジプトの柔道ナショナルチームを支援することは、本学の教育の柱の一つであるスポーツを通じたグローバルな人材の養成と大きく合致している。天理大学は昭和30年代からフランス柔道連盟に卒業生を指導者として送るなどをしてきたが、この度、天理市、JICA関西の仲立ちでオフィシャルな形で学生、卒業生をエジプトに送り、エジプト柔道の発展に寄与しつつ、学生の知見を広めることができれば、こんなにありがたいことはない。(天理大学永尾学長)