第2回SDGsフォトコンテスト 入賞作品発表

第2回SDGsフォトコンテストは2022年7月1日~9月18日までの間に作品を募集し、419人の方々から合計445作品のご応募がありました。

ご応募いただいた皆様、たくさんの素敵な作品をありがとうございました。

このページでは入賞した特別賞3作品(JICA沖縄所長賞、沖縄県知事賞、浦添市長賞)、部門賞6作品(一般部門3作品、高校生以下部門3作品)の計9作品をご紹介させていただきます。

本コンテストは「身近なことから見つけよう!世界とつながるうちなーのSDGs」をテーマに、写真の技術面ではなく、写真に込められたSDGs実現への想い(タイトル・メッセージ)を重視して開催いたしました。

「沖縄×SDGs17のゴール」を様々な観点から切り取ったユニークなメッセージやインパクトのある写真が出揃い、入賞作品を決定するのは非常に難しかったですが、改めてSDGsの多様性や未来への可能性を感じられるコンテストとなりました。

ぜひ、入賞作品や応募作品をご覧いただいて、沖縄の身近にあるたくさんのSDGsについて気づき、考えを深める機会としていただければ幸いです。

JICA沖縄所長賞「合言葉は小さな一歩」

【画像】

氏名:立川 彩葉

SDGsゴール番号:17

メッセージ:
ラオス、パトゥーサイでの一枚.写真に写っている一人一人が一歩踏み出して参加した、OIC YOUTHs 2022.SDGsを一人で解決する事はできないけれど世界中の一歩は、大きな一歩になると思う.私達はこれからも一歩ずつ未来に向かって歩み続ける.笑顔を忘れず足に未来への希望を込めて。

講評:
構図が面白く、SDGsの実現に向けて、一人一人の一歩を大きな一歩に繋げていこうという若者の思いとパワーを感じる写真です。
「合言葉は小さな一歩」というタイトルや、「SDGsを一人で解決することはできないけれど世界中の一歩は大きな一歩になる」というメッセージから、ともにSDGs達成に取り組む気持ち、未来への前向きな気持ちが伝わってきます。

沖縄県知事賞「わたしたち美東中にできないことなどない‼」

【画像】

氏名:沖縄市立美東中学校生徒会

SDGsゴール番号:12、8、5

メッセージ:
私たち美東中生徒会は、様々なSDGsの取り組みに挑戦しています。
今年度は「リサイクル傘コーナーの設置」だけでなく「コンタクト空ケースの回収」を行うことで障がい者の就労支援につながるリサイクル活動と、「週1回のジャージ登校日」の実施で男子女子の制服の差をなくして「ジェンダー平等」の実現を目指しています。

講評:
「リサイクル傘コーナーの設置」や「コンタクト空ケースの回収」、「週1回のジャージ登校日」など、中学生らしい身の丈に合った活動を生徒自ら実践し、その行動を発信することで、皆に行動を呼びかけています。
様々な取り組みにチャレンジしようとする生徒たちの思いが伝わる作品で共感性があり、タイトルからも生徒たちの無限の可能性が感じられます。

浦添市長賞「ミャンマーの現状を知って」

【画像】

氏名:酒井 文

SDGsゴール番号:10、16

メッセージ:
普天間高校のボランティア部が、同校の文化祭で、ミャンマーの写真と募金活動を行いました。集まった募金41,000円は、在沖縄ミャンマー人会を通して、現地の避難民の方々に医薬品や食料品の支援に役立てられるそうです。写っているボランティア部の部長と副部長が着ているのは、ミャンマーの民族衣装ロンジーです。

講評:
二人の笑顔と鮮やかな民族衣装が目を引く作品となっていて、この女性たちのポーズや文字だけで、何をしているのかを訴える力になっています。
平和を発信する取り組みが素晴らしく、民族衣装や企画展、募金箱など世界に目を向けたボランティア活動をとおして、関心と行動を呼びかけており、その行動力に感心しました。

一般部門賞「海の中の世界」

【画像】

氏名:宮城良典

SDGsゴール番号:13、14、15

メッセージ:
海の中を覗き込むと、色鮮やかな魚の表情や砂に映し出される光、青い空などのいつもと異なる光景に気が付きます。きれいな海ですが、プラスチックごみの海洋流出や地球温暖化など汚染や生態系への影響が懸念されています。誰一人取り残されない(海にも優しい)世界の実現のためには一人ひとりの取り組みが必要不可欠です。

講評:
海と陸のコントラストが美しく、非常に面白い写真です。海中の生物と陸、空を同時に見せる構図からメッセージ性が強く伝わり、海の中の視点から陸の生活(人間の社会)の課題や「誰一人取り残されない(海にも優しい)世界の実現のためには一人ひとりの取り組みが必要不可欠」というメッセージを想起させるものになっています。

一般部門賞「ムラサキオカヤドカリ。宿が仮。」

【画像】

氏名:村田恵

SDGsゴール番号:12、14、15

メッセージ:
今帰仁村のビーチを夜散歩しているときに出会ったムラサキオカヤドカリ。国指定の天然記念物です。貝殻の代わりにキャップを宿代わりにしています。
「プラスチックゴミをできるだけ選ばない」「ビーチクリーンする」を意識するきっかけになりました。自然のバランスを損ねるほど、貝殻を拾わない、ゴミを捨てないように…。

講評:
プラスチック製の海洋ゴミが生態系に与えている実態や生物の多様性が失われそうな現状、小さな命の存在が伝わってきて、ハッとさせられる写真です。
風刺的なタイトルが表すムラサキオカヤドカリの姿に心が痛みます。この作品は「プラスチックごみを出さない選択をする」「海を守るためにできること」など、多くのメッセージが込められているだけではなく、この光景を見た撮影者自身の意識の変容が感じられ、作品を見た人も同様の気持ちになると思います。

一般部門賞「おばぁの思い」

【画像】

氏名:山城高子

SDGsゴール番号:3、4、12

メッセージ:
孫は県外に進学し自炊して頑張ってます。孫は昔から服が破れると私に繕ってと頼みます。今回はトランペットの楽器ケースです。物に溢れている現代社会に染まらずに物を大事に使う孫は私の誇りです。また80過ぎても孫に頼られるのは私の生きがいです。孫から習ったSDGsをおばぁも沖縄から発信していきます。

講評:
撮影者の物を大事に使用する姿勢がとてもよく理解できます。
物を大切にする思いが世代を超えて受け継がれていて、離れていても通じ合う、そんなお互いの心が感じられる心温まる写真です。
また、おじぃ・おばぁや先人の知恵が若い世代に継承されていることや、SDGsが「年代を問わず誰にでも取り組めること」であることがよく分かり、沖縄の良さも伝わってくる作品です。

高校生以下部門賞「教えること、学ぶこと」

【画像】

氏名:知花 瑛介

SDGsゴール番号:4、10、17

メッセージ:
ラオスでホームステイをした際に、ホストファミリーのダーウォンさんにラオスの文字とひらがなをお互いに教え合いました。ダーウォンさんが、外国人の高校生である私に対等な立場で伝えようとしてくれて、嬉しかったです。私もダーウォンさんのように人と関われるようになりたいと思いました。

講評:
タイトルにもあるように、現地の方と互いに教えあっている姿から、「教えてあげる」や「支援してあげる」といった、常に与える視点ではなく、撮影者の共生の姿勢が感じられる作品です。
また、互いの心が繋がっている二人の関係性をとてもよく感じられ、撮影者の思いに共感できる作品です。

高校生以下部門賞「世界中の子どもたちが夢を追い続けられるために」

【画像】

氏名:大嶺 紗佳

SDGsゴール番号:4

メッセージ:
沖縄の小学生が書き封じはがきを集めたおかげで私はラオスの子どもたちの笑顔を見ることができ、沖縄と世界の繋がった瞬間に立ち会えたような気分でした。こんな小さな子達にできることなら私にだってできる。助け合いの精神がSDGsを達成に近づける。ちょっとした行動で明るい未来のための貯金が貯まる。

講評:
「世界中のこどもたちが夢を追い続けられるために」というタイトル、共に支えあうこと、小さな一歩が未来を創るというメッセージ性を感じます。
「小さなこども達にできることは、私達ならもっといろんなことができる。」そんな小さな行動を積み重ねていくことがSDGsの達成につながり、世界を明るくしていくのだと考えさせられます。

高校生以下部門賞「循環型サトウキビ栽培」

【画像】

氏名:岩熊羽琉、宮平明翔

SDGsゴール番号:2、12、15

メッセージ:
熱帯農業科農業機械コースで栽培したサトウキビの絞りカスは、乾燥させて細かく砕いて次のサトウキビの肥料として使っています。捨てればゴミですが無駄なく使う循環型の栽培で環境に配慮した農業を目指しています。

講評:
撮影者自身が実際に活動しており、メッセージ性、行動、学びが一貫していて、撮影者が目指しているものが伝わってきます。
SDGs実現のためには、日々の作業の積み重ねが大切だということを改めて感じるとともに、当たり前の日常がSDGsにつながっているのだと気づかされる作品です。