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人間的出産・出生

(日)人間的出産・出生
(英)Humanized Care for Mother and Newborn
(葡)Curso Internacional de Atenção Humanizada à Mulher e ao Recém-nascido

  • スキーム:第三国研修
  • 実施機関:ソフィアフェルドマン病院(Sofia Feldman Hospital)
  • プロジェクトサイト:ベロオリゾンテ州
  • 対象国:アンゴラ及びモザンビーク
  • 実施期間:2017年1月~2022年3月(5年間・2020年度はコロナ禍のため研修を実施せず、実施期間を1年延長)

背景

SDGsの目標3「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」の指標である「妊産婦死亡率」及び「5歳未満児死亡率」について世界全体では改善傾向にあるが、サブサハラ地域を中心としてより一層の取組が必要とされる地域も存在する。この改善のためには出産・出生ケアの推進を通じた母子保健サービスの質の向上が非常に重要な役割を果たす。

ブラジルでは乳幼児死亡率を下げることを目的に、1990代からプロジェクト方式技術協力「家族計画・母子保健プロジェクト」をセアラ州で実施し、出産・出生ケアの質の向上に資するとともに、ブラジル保健省において人間的出産・出生ケアの推進が国家政策となるきっかけとなった。また、更なる出産・出産ケアの向上に向け、国別研修「助産所における人間的出産・出生ケア」(注)等を実施し、この国家政策の実践を担う中核人材を育成してきた。

中でも、ソフィアフェルドマン病院は、左記の取り組みを通じ、本分野におけるブラジルのレファレンス病院となり、以後、三角協力を通じてその経験を世界に広める役目を担ってきた。特に、2010年~2014年に実施した第三国集団研修「人間的出産・出生ケアコース」では、中南米・ポ語圏アフリカからの研修員を受け入れ、受益国の人材育成に貢献した。同研修は研修員からの評価も高く、ブラジルでの研修の有効性が確認されたものの、出産・出生ケアの更なる推進を進めていくためには、研修員の強化のみならず、受益国内での普及の核となるリファレンス病院等の組織強化が必要となっている。また、ポルトガル語圏アフリカは妊産婦や新生児死亡率において、世界の中でも高い水準となっており、特に支援の必要性が高い。以上を踏まえ、ポルトガル語圏アフリカを対象とした研修の要請が提出された。

(注)人間的出産・出生ケアとは、本来自然な生理現象であり病気としての管理は必要ない正常出産に対する過剰な医療介入への疑問から、「女性の産む力」と「子供の生まれる力」に焦点をあてた周産期ケアを指す。

上位目標

参加国において母子保健分野にて対応しているプロフェッショナル(アシスタント、教授、管理者)の能力向上を行うことで母子(新生児・乳児含む)の死亡率が低減される。

プロジェクト目標

医療機関等で母子保健に従事する者の人間的出産の概念に係る能力向上及び地域の市民参加の推進。

期待される成果

活動

以下の内容にかかる講義や実践を行う。

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