パプアニューギニアの行政人材が日本で研修へ -JICA研修を通じて公共サービスの能力向上を支援-
2026.09.04
JICAは、パプアニューギニア(PNG)の公共サービスを担う行政官を対象に、日本での研修機会を提供しています。今回、日本での研修に参加するのは、PNG選挙管理委員会、教育分野、ジェンダー関連機関、消防・救助機関など、国の発展に重要な役割を担う組織から選抜された参加者です。
一見すると、それぞれ異なる分野で活動しているように見えますが、「国の基盤となる制度やサービスを支える」という共通の使命を持っています。民主的な選挙の実施、人材育成を担う教育、ジェンダー平等の推進、そして災害や緊急時の人命救助は、いずれもPNGの持続的な発展に欠かせない要素です。
日本が研修先として選ばれる理由は、高い技術力や規律のある社会だけではありません。参加者は、日本の制度や仕組みを実際に見て、体験し、その運用方法を学ぶことができます。
選挙管理分野の職員は、公正かつ効率的な選挙運営の実際を学びます。教育分野の職員は、学習指導や教育課程の仕組みに触れ、児童・生徒の学力向上を支える教育システムについて理解を深めます。ジェンダー分野の担当者は、包摂的な社会づくりに向けた政策や地域レベルでの取組を学び、消防・救助分野の職員は、地震や台風など多くの自然災害を経験してきた日本の高度な防災・緊急対応体制を学びます。
参加者は、単に研修修了証を取得するために日本を訪れるわけではありません。研修で得た知識や技能、そして新たな視点を自国へ持ち帰り、それぞれの組織や現場で活用することが期待されています。
例えば、日本の選挙運営を学んだ選挙管理委員会職員は、PNGにおける選挙制度への信頼向上に貢献することが期待されます。また、日本の緊急対応体制を学んだ消防・救助隊員は、より多くの命を守るための知見を地域社会へ還元することができます。
このように、人材が海外で学び、その成果を自国の発展に活かす「知識と経験の循環(Brain Circulation)」は、PNGの能力強化に向けた重要な取組の一つとなっています。
PNG選挙管理委員会のアリス・ルパラウ・ググナ局長は、研修への期待について次のように語っています。
「日本を訪れるのは今回が初めてです。日本の選挙制度について学び、研修に参加する他国の方々とも交流できることを楽しみにしています。研修を通じて得た優れた事例や経験を持ち帰り、パプアニューギニア選挙管理委員会で活かしたいと思います。」 アリス・ルパラウ・ググナ氏 (PNG選挙管理委員会 局長)
日本へ向かう参加者たちは、荷物や資料だけでなく、PNGの将来をより良くするための期待も背負っています。
JICAが実施するKnowledge Co-Creation Program(KCCP)は、単なる座学型の研修ではなく、日本の専門家による実践的かつ現場重視の学びを提供するプログラムです。日本とPNGの長年にわたる協力関係のもと、人への投資を通じて両国のパートナーシップをさらに深めながら、PNGの持続的な発展を支える人材育成を推進しています。
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