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地域でつくる、ゴロカの観光マップ ― 行政・民間・学校・博物館の協働 ―

#4 質の高い教育をみんなに
SDGs
#11 住み続けられるまちづくりを
SDGs

2026.10.15

パプアニューギニアのゴロカで、JICA海外協力隊員(コンピュータ技術)として活動している小山です。J.K. McCarthy Museum, Goroka(以下、ゴロカ博物館)に配属され、文化財保全や博物館資料の情報整理、デジタル保存などに取り組んでいます。

今回は、地域の関係者と協力して作成した「Goroka Tourist Map(ゴロカ観光マップ)」について紹介します。

ゴロカには、博物館やマーケット、劇場、教会、飲食店、ホテルなど、観光客が訪れるさまざまな場所があります。一方、初めてゴロカを訪れる人にとっては、それぞれの場所がどこにあり、どのくらい離れているのかを把握することは簡単ではありません。そこで、観光客がゴロカ市内をより分かりやすく移動し、地域の施設や見どころを知るための情報ツールとして、観光マップを作成することになりました。

完成したGoroka Tourist Map:表面

完成したGoroka Tourist Map:裏面

本プロジェクトの特徴は、ゴロカ博物館だけで作成するのではなく、地域の複数の関係者と協力しながら進めたことです。メインパートナーとして、Goroka Urban Local Level Governmentと、地域で観光事業に携わるGoroka Trek & Toursにご協力いただきました(団体名は敬称等を省略し、順不同で記載しています)。

Goroka Urban Local Level Governmentでは、同機関に所属する環境教育隊員の和田隊員と連携しながら、地域の情報やごみ箱の位置など、公共空間に関する情報を確認しました。

また、Goroka Trek & Toursからは、観光客の視点から必要となる情報や、観光マップ上で紹介したい場所などについて意見をいただきました。

さらに、これまでデザインアートコンテストなどで協働してきたWest Goroka Primary Schoolにもご協力いただき、コンテストで制作された作品の一つを観光マップに掲載することができました(子どもたちが描く、パプアニューギニアの文化 ― West Goroka Primary School デザインアートコンテスト ―)。

このように、行政、民間事業者、学校、博物館という異なる立場の関係者が、それぞれの知識や経験を持ち寄ることで、観光マップを形にすることができました。行政・民間・教育・文化機関が連携した、地域横断型の取り組みです。

完成した観光マップは、ゴロカ博物館だけでなく、地域の協力先にも設置していただきました。来訪者がマップを手に取ったり、掲示された地図から街の情報を確認したりできるようになっています。実際に完成したマップが地域の店舗などに置かれている様子を見ると、パソコン上で作成していたデザインが、地域の中で実際に使われる「情報」へと変わっていくことを実感しました。

今回の取り組みを通して改めて感じたのは、実用的な観光マップを作るために必要なのは、地図をデザインする技術だけではないということです。行政からは地域や公共空間に関する情報、観光事業者からは観光客の視点、学校からは地域に根ざした視点や子どもたちの創造的な表現、そして博物館からは文化・観光に関する情報が提供されました。異なる立場からの知識や経験を組み合わせることで、地域のニーズにより即した情報ツールを作ることができます。
私自身、JICA海外協力隊員(コンピュータ技術)として活動する中で、ICTやデザインは単なる技術ではなく、人や組織をつなぎ、地域の情報を分かりやすい形で伝えるための手段にもなり得ると感じています。

このマップが、ゴロカを訪れる方々にとって街を知るきっかけとなり、博物館や地域の店舗、さまざまな場所を訪れてもらう一助となることを期待しています。今後も、実際に利用する方々や地域の関係者から意見を聞きながら、より使いやすい観光マップへと改善していきたいと考えています。

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