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健康な地域社会の実現へ :西セピック州で顧みられない熱帯病集団投薬の準備進む

#3 すべての人に健康と福祉を
SDGs

2026.09.08

西セピック州では、リンパ系フィラリア症(LF)をはじめとする顧みられない熱帯病(NTDs)の予防・対策を目的とした集団投薬(MDA)の実施に向け、準備が本格化しています。LFは、蚊を介して感染する寄生虫による感染症で、リンパ系に障害をもたらし、手足などの慢性的な腫れ(リンパ浮腫)や「象皮病」などを引き起こすことがあります。MDAは10月から11月にかけて州内各地で実施される予定で、定期予防接種強化活動(IRI)も併せて実施される計画です。

8月には、州内38か所のヘルス施設を拠点とする120以上のチームによるMDAの実施に向け、必要な薬剤、活動に必要な物品等の準備を、州都ヴァニモで州保健局チームと関係機関が協力して進めました。JICAリンパ系フィラリア対策プロジェクトチームは、これらの物品・薬剤の仕分け、梱包、一部配送に加え、州レベルの事前トレーナー研修(Training of Trainers:TOT)のロジスティクスを支援しました。こうした活動を通じて、MDAの実施に向けた州・郡の保健チームの計画・調整・実施能力の強化も支援しています。

MDA用薬剤・物品の仕分け・梱包作業

配送に向けて準備されたMDA用薬剤・物品

終日3日間にわたる研修には、講師を含む90名以上が参加し、MDAの実施に必要な知識や実務について理解を深めるとともに、州・郡レベルの実施体制の強化が図られました。各ヘルスセンターを代表して参加した医療従事者も多く、講義に真剣に耳を傾け、重要な情報を熱心に書き留める姿が印象的でした。

州レベル・事前トレーナー研修の参加者。

ヴァニモで実施された州レベルの事前トレーナー研修の様子。

MDAで使用する身長計の作成準備。

現在、準備の重点はヴァニモから各郡保健事務所・ヘルスセンターへと移りつつあります。遠隔地やアクセスの難しい地域を含む州内各地の住民に必要な薬剤や保健サービスを届けられるよう、現場の保健チームによる準備が進められています。

JICAは、西セピック州保健局、保健省およびその他の関係機関と連携しながら、パプアニューギニア側が主体となって進めるNTDs対策と、リンパ系フィラリア症の制圧に向けた取組を支援しています。

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