【民間連携事業】ベトナムでカキ養殖技術や衛生管理技術に関するセミナーを開催しました

2023年2月28日

 JICAと株式会社ヤマナカ(宮城県石巻市)は、中小企業・SDGsビジネス支援事業として、2022年6月からカキ養殖技術の移転と衛生管理基準の啓発に関する調査「カキ養殖産業の振興に向けた生食用カキの養殖技術及び衛生管理技術の導入可能性にかかる案件化調査」をベトナムで実施しています。

カキ養殖の生産性・付加価値向上に向けたセミナーを開催

ヤマナカ社による調査報告

 2023年2月14日と16日、ヤマナカ社はベトナムのカキ養殖に関する調査結果(養殖の状況や、水質、微生物の検査結果、パイロット養殖の成果等)をまとめた報告、及び日本の専門家(漁業、衛生管理、微生物等を専門とする協会や企業)による日本のカキ養殖技術や衛生管理を紹介するセミナーをホーチミンとカインホア省ニャチャンにて開催しました。
 
 ベトナムの政府機関関係者や大学、流通業者やメディア等、80名以上が参加し、「日本の養殖技術と衛生管理システムを参考にベトナムでのカキ養殖をより盛んにしていきたい」、「日本企業と協力して、ベトナムで新しいサプライチェーンとビジネスモデルを作って行きたい」等の感想が寄せられました。また、セミナー内容は20社を超える現地メディアに取り上げられ、提案技術に対する関心や期待の高さがうかがえます。

ベトナムの課題解決に向けた取り組み

 調査対象のカインホア省は、過去に何度か台風による甚大な被害を受けた地域です。本調査では、ヤマナカ社の技術や知見を活かし、ベトナムにおいてカキ養殖技術と衛生管理基準の啓発を図り、カキ養殖の生産性と付加価値の向上を実現し、自然災害に負けない養殖基盤の確立と現地のカキ養殖に関わる人々の所得向上を目指します。
 JICAとヤマナカ社は、本セミナーや調査内容を踏まえて、現地課題の解決につながるビジネス展開計画の精査に取り組みます。