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【岩手県】釜石市長表敬「復興まちづくり・釜石オープンシティ戦略」に学んで海外活動へ(JICA海外協力隊グローカルプログラム第3期開始)

2022年7月22日

 独立行政法人 国際協力機構(JICA)は、2022年7月4日(月)より、岩手県釜石市においてJICA海外協力隊グローカルプログラム(※1)第3期を開始しました。
 今期活動開始にあたり、2名のJICA海外協力隊グローカルプログラム(GP)実習生および7月下旬に任国へ渡航予定の1期生1名が7月15日(金)に釜石市 野田 武則 市長を表敬訪問しました。

釜石市 野田市長を表敬訪問

表敬訪問の様子

 釜石市にてGPが開始するにあたり、同市のGPに参加する阿部 璃音さん、加藤 穂高さん、本年1月~3月に第1期生として釜石市でのGPを終えている川松 秀夫さんと共に森谷 裕司JICA東北センター地域連携参事をはじめとするJICA関係者が野田 武則 釜石市長を表敬訪問しました。
表敬訪問にあたり、森谷地域連携参事はGP実習生への継続した温かい受入れに対し謝意を伝えると共に、「JICAは、国内で知見を持った方々からの協力を得て初めて国際協力の実施が可能だ。ある意味、考え方は釜石オープンシティ戦略と同じ。その意味で自治体との連携もとても重要だと感じています。本年1月に連携覚書を締結して以来、釜石高校SSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)ゼミ・「釜石コンパス」(釜石市の高校生への職業理解教育プログラム)への教育関連の協力、6月にポーランドで開催された国際学会での釜石市役所とJICA共同での復興経験の世界への情報発信(※2)も進められており重要パートナーとして今後の連携もよろしくお願いしたい」と述べました。

JICA海外協力隊グローカルプログラム 釜石市での活動を開始 

左から野田市長、阿部さん、加藤さん、川松さん、森谷地域連携参事

 JICAは、2022年1月より、JICA海外協力隊を開発途上国に派遣する前の研修の一環として「JICA海外協力隊グローカルプログラム」を開始しました。2022年1月~3月にかけてはGP第1期生1名、4月~6月には2期生3名が釜石市で活動し、7月4日(月)より2名の第3期生が釜石市でGPを開始しています。
 第3期生としては、エジプトに体育隊員として派遣予定の阿部 璃音さんが「(株)パソナ東北創生」で、ナミビアに電気・電子設備隊員として派遣予定の加藤 穂高さんが「(一社)ユナイテッド グリーン」で、それぞれ研修を行います。阿部さんは、「福島県出身ということで震災の影響が大きかったことに釜石市と共通点を感じ、GPを通じて様々な経験をすると共に、復興の為に何をするのか、できるのかも考えていきたいです」、加藤さんは、「ラグビーをしていたことから釜石を選びました。自身の技術や経験を生かしながら、新しいものを取り入れ、帰国後も視野に入れながら活動を進めていきたいです」と、抱負を述べました。実習生はこれからの3か月間、当市の歴史や復興への取組みなどについても学びを深め、受入れ先での活動を市民の方々と共に行っていきます。

第1期生が7月下旬より南アフリカ共和国で活動を開始予定

 GP第1期生で、同市で1月~3月まで研修を行った川松 秀夫さんも、JICA訓練所での派遣前訓練を終えて表敬訪問を行いました。川松さんは、7月下旬より理科教育隊員として2年間、南アフリカ共和国で活動を行う予定です。同市での研修を振り返ると共に、「GP研修中は新型コロナウイルス感染症の影響があり、思うように地域への貢献ができなかったが、関係者や地域の方々に温かく支えていただいた。釜石で経験したことを現地での活動役立てていきたい。また、震災からの復興の話も現地のみなさんに伝えたいです」と、これからの活動への抱負を述べました。野田市長はじめ市役所関係者、受入れ先の方々よりエールを頂きました。

(報告者:JICA東北 森谷/岩手デスク 菊池)

※1「JICA海外協力隊グローカルプログラム」
本プログラムは、帰国後も日本国内の地域が抱える課題解決に取り組む意思を有するJICA海外協力隊が、地域の方々とともに、自治体等が実施する地方活性化や地方創生の取り組みを学び、海外での活動に活かしてもらうことを目的としています。訓練所での派遣前訓練開始前の期間(3か月間程度)に研修を行い、日本国内の地域活性化の取組みを知る事で、開発途上国での協力活動においても有益な実務経験や知見を得ることも期待されます。