衛生的なトイレと手洗い場の普及で下痢などの病気が減少!「スマイルトイレプロジェクト」

世界には、トイレがないため野外排泄をするか、屋根や壁もなく足場の不安定な穴掘り式トイレを使わざる得ない地域があるーそんな状況を改善するために「スマイルトイレプロジェクト」を実施中!数回のシリーズでご紹介しています。(5回目/全6回予定)

2022年3月8日

約60%の家庭にトイレがない?!新たな地域でもトイレの普及活動を進めています

 2019年8月からケニア西部のホーマベイ県にて、トイレ建設によるまちづくり事業「スマイルトイレプロジェクト」を、認定NPO法人日本ハビタット協会が実施しています。このプロジェクトでは衛生的なトイレ建設と手洗い場を設置することで「野外排泄ゼロ」の達成を目指しています。

 これまでに延べ34村2,996世帯を対象に事業を実施し、ほぼ100%の家庭にトイレが建設され、約80%の家庭に簡易の手洗い場が設置されました。これにより不衛生な環境に起因する下痢などの病気が60~70%減りました。
 2021年12月からは新たにコドゥモコミュニティ群の14村1,068世帯を対象に事業を実施しています。 衛生状況調査では約60%の家庭にトイレがない状況でした。これから衛生意識を高めるワークショップを開催して、トイレ建設を促していきます。 

トイレを建設した住民からのメッセージ 

コンスタンシア・オゴゥラさん(保健衛生委員)

日本企業の㈱LIXILが製造している簡易便器「SATO Pan」。蓋は水や排泄物の重みで開くようになっていて、流し終わると閉まります。

 こんにちは。私は、コンスタンシア・オゴゥラです。 私たちに衛生的なトイレの建設技術をもたらしてくれたこの事業にとても感謝しています。この事業で建設するトイレはとても近代的で私たちの生活にも合っていると感じています。だって、自動的に蓋が閉まる便器が付いていて、ハエもたからないし嫌な臭いもしないんです。少量の水で流せるんですから。画期的なトイレ改善に心からありがとうと言いたいです。