群馬県から日系社会×多文化共生・共創を考える!!

東京農業大学第二高等学校(群馬県高崎市)の学生達が、パラグアイ日系2世の福岡さん(群馬大学留学中)と日系人の歴史や移住地イグアスの生活について学びました!!

2022年2月9日

二つの価値観を持っているニッケイジンとは・・・?  

日系コミュニティを通して考える
「よりよい多文化共生の実現」

 1/29(土)に日系社会に関係のある方々からお話を伺うイベント「あったかい国パラグアイに住む昭和の日本人」が開催されました。本イベントは東京農業大学第二高等学校で開催され、同校の生徒約15名(対面)に加え、全国各地から約45名(オンライン)、計60名ほどが参加し、日系社会や多文化共生・共創について話しあいました。
 最初に、(公財)海外日系人協会業務部長の水上貴雄さんが移住の歴史や日系人のもつ複雑なアイデンティティのお話をされました。水上さんからは「日系人と呼ばれる方々は様々な異文化を乗り越えて生きてきたからこそ、日本社会および中南米社会のどちらの良い点にも悪い点にも気付くことのできるかけがえのない存在になり得る」とのメッセージが送られました。

パラグアイにおける日系移住地の生活とは?! 

お二人の等身大のお話は対面の高校生にもしっかりと届きましたね。

 後半の座談会セッションでは、現在、群馬大学留学中でイグアス移住地出身パラグアイ日系2世の福岡日登美さんと、JICA日系社会ボランティアでパラグアイに派遣された同校教員の澤田千秋さんがパラグアイの日系社会の現状について話されました。参加者からは、「移住地ならではの日本語学校の行事や日本と異なる家族や親戚との関係の濃密さについて知ることができた」、「日系パラグアイ人とパラグアイ人の関係性を知ることができ新しい発見につながった」、「お話を聞いてより日系社会に興味がわいた」などの声があがりました。

異文化を乗り越える!   

 イベント終盤では、登壇者3名それぞれが「多文化共生・共創」の実現において大切だと思うことを話されました。その中で特に印象的であったのは、「私たちが想像しているよりも異文化は周りに溢れている。今日のイベントをきっかけに多文化共生・共創のハードルが少しでも低くなったら嬉しいし、国籍や性別などにとらわれず、その人にあった支援を一緒に考えることが重要だと考えます」と話してくださった福岡さんの言葉でした。このイベントに参加したことで、参加者の皆さんにとって「多文化共生・共創」が少しでも身近なことになったとしたら嬉しいです。

国際協力推進員・JICA群馬デスク 宮田 峻弥