群馬大学公開講座にて国際協力の第一歩を踏み出しました♪

国際分野に興味はあるがどこで学べばいいのか分からない。そんな気持ちを抱える学生や若手社会人が集まり、国際協力について学んだ様子を紹介します。

2022年8月23日

群馬大学の公開講座「国際協力はじめの一歩」をご紹介!

公開講座のチラシ

 「国際協力はじめの一歩」は群馬大学主催の公開講座の一つで異文化理解を体感し、国際協力について考える力を養うことを目的としています。講座は2部構成で、前半の国際協力活動経験者からのエピソードトークと、後半の開発途上国の事例をもとに解決策を考えるグループ活動から成り立っています。国際分野に興味がある参加者にとって「国際協力」をより身近に感じ、その重要性を体感できる群馬デスク一押しの講座です!

 今回は7月30日にオンラインで実施されたときの様子を紹介します。

ブラジルとガーナ派遣のJICA海外協力隊の経験談を聞きました♪ 

ブラジルでの経験談を話す駒井さん

ガーナにおける産科病棟を紹介した田島さん

 第一部では2名のJICA海外協力隊員経験者が現地でのあれこれを話してくれました。ブラジルで日本語教育の活動をしていた駒井さんは、「活動中に言語や文化の違いからストレスを感じることもありました。でも、教え子が分からなかった日本語を理解できた時や日本語に興味を持ってくれた時のことは今でも心に残っています」と語ってくれました。また、ガーナの母子保健分野で公衆衛生活動をしていた田島さんは、「ガーナと日本の医療現場には大きな差があり、ボランティアとしての活動の限界を感じる時も多かったですが、若年層の望まない妊娠を防ぐために、啓発活動を行いました」と悩みながら活動した当時を振り返られました。
 参加者からは「現地で活動した人の経験談は本当に貴重で大変良い刺激をもらった」、「今日の話を聞いて自分も開発途上国で活動できるようになりたい」など、前向きな感想が多く上がりました。

開発途上国における村の課題解決策をグループワークで真剣に考えました!

辻村先生から開発途上国の実情を紹介がありました

Zoomのホワイトボード機能でグループワークを実施

 第二部のはじめは、中国で看護師の活動経験もある元・JICA海外協力隊で、現在は群馬大学で教壇に立たれている辻村先生が開発途上国の医療状況について説明されました。開発途上国では栄養不足や安全な水にアクセスできないことが当たり前の日常ということを日本にいながら想像するのは難しいですが、写真を用いた説明により、参加者は開発途上国の医療状況をリアルに実感することができました。
 辻村先生の講義に続き、ある村の問題を事例に課題解決型のグループワークを実施しました。その村では、女性及び子どもの識字率が低いことや住民の健康意識が低いことなど様々な問題がありました。各グループで課題を明確にした後、2年間ボランティアとして活動するとしたらその課題をどのようにどこまで改善できるか、ディスカッションをしながら考えました。正解のない活動計画案の作成に、皆もがきながらも、グループで話し合い解決策を模索するプロセスを体験することで国際協力の現場を実感することができたようでした。

流行りのギャルピースでお別れしました!

 参加者からは「ディスカッションをすることで視野を広げることができた」という意見の他に、「事例を考えることは今までなかったので実際のボランティア活動の苦労を学ぶことができて良かった。また現場で活動をするための知識と行動力を身に着けたい」と今後の活動意欲を掻き立てられた参加者の声もありました。
 これから国際協力を目指す方々の感想に国際協力を志した頃の自分を思い出しました。講座に参加した方々が今後の国際協力を担う一員になることを願い、これからも市民の皆さまが国際協力に参加できるよう努めていきます。参加いただいた皆様、ありがとうございました!

国際協力推進員・JICA群馬デスク 宮田 峻弥