翔んで!!埼玉デスクvol.2 “カンボジアシェムリアップ州にある『国際日本文化学園』との繋がり”

2022年10月21日

交流した生徒の皆さん、鬼 一二三先生(左手前)、GRAPHISメンバー(右手前徳岡さん)と

8月10日(水)〜13日(土)“JICA埼玉デスク”は、個人的に11年前から関わらせていただいているシェムリアップ州にある『国際文化学園』へ訪問。いろいろと縁があり、昨年度JICA東京でインターンをされた土戸 友理香さん(文教大学4年)が2週間ボランティアとして日本語/算数/音楽の指導に当たりました。
また、昨年度埼玉県教育局市町村支援部生涯学習推進課が主催する『令和3年度越境×探究!未来共創プロジェクト』にて、埼玉県立朝霞高等学校(定時制)と国際日本文化学園がオンラインを通じて交流会や日本人側がカンボジアでスタディーツアーを組んだ内容をカンボジア人学生の皆さんにプレゼン、カンボジア人学生側も自分たちが案内したい場所についてプレゼンしました。その際に、ファシリテーターとして入っていただいた学生医療支援NGO GRAPHISの皆さんがこの交流会をきっかけに日本文化学園へ訪問。それぞれにインタビューしてきました。その様子をご覧ください。

日本語教育を通じて学んだこと

鍵盤ハーモニカの指導中、『かえるのうた』の練習をしました

覚えたての漢字の復習にて


昨年度JICA東京で開発教育(国際理解教育)を中心にインターンした土戸さん。4年生となり、夏休みの期間に海外でのボランティアを考えていた時に国際日本文化学園と繋がり、理事長の鬼 一二三先生のご指導の元、日本語指導はもちろん、土戸さんの専門である数学や、大学で学んだ音楽を活かし、鍵盤ハーモニカの指導にも関わりました。

この2週間を通して土戸さんは、『日本語教育の奥深さや、教えることの難しさを実感したとともに、生徒の皆さんとも打ち解け、「算数楽しい!明日も算数しますか?」「音楽でこんなことやりたい!」と授業を楽しんでくれるようになりました。
2週間という短い期間でしたが、多くの経験をさせていただき、教育の必要性や可能性、楽しさを改めて実感したとともに、自分の経験値やスキルをさらにあげて行きたいと思いました。
日本が大好きで日本語を一生懸命学ぶ生徒たちの想いに応えたいと感じたとともに、彼ら、彼女らに恥じない日本人、さらには教育者でありたいと身が引き締まる思いです。』と話されていました。

実際に土戸さんが授業されている様子を見て、すっかり生徒の皆さんと阿吽の呼吸が成り立っていて楽しく教えている様子が伺えました。今後、土戸さんの教えてきた人達が日本で再開されることを楽しみにしております。

オンラインでの交流から対面での交流へ

それぞれの生徒の皆さんと一緒に授業を受けました

今回カンボジアへ来られなかったメンバーもオンラインで参加

昨年度交流した埼玉県立朝霞高等学校の生徒×国際日本文化学園(オンライン)の生徒×GRAPHISメンバーと

19期目となる学生医療支援NGO GRAPHISの皆さん。年に2回、カンボジアでのスタディーツアーの一環でGRAPHIS小学校/診療所の建設、カンダル州ルムドア島での疾患予防・健康管理プロジェクト等に貢献してきた団体で、将来医療関係を目指す学生たちを中心に結成されています。コロナ禍で2年以上カンボジアへ訪問することができない中、ようやく今回訪問をする機会ができました。今回のツアーの中で、メンバーの徳岡 咲女理さんは『「埼玉県立朝霞高等学校からオンラインで関わらせていただいた国際日本文化学園の生徒たちのところへ会いに行きたい!」そんな想いから、ついに直接生徒たちと関われることとなりました。

社会人の方が中心のクラスと小・中学生が中心のクラス、それぞれを見学。生徒ひとりひとりの横にメンバーがつく形で一緒に会話しながら授業を受け、その後で生徒の好きなことや普段の生活のことについて、鬼先生からもカンボジアについてお話しを聞く機会をいただきました。
今回の訪問をきっかけに、現在のカンボジアの問題の解決を目指すこともそうですが、まずは自分たちの価値観がカンボジアの人達とは異なることを理解し、自分たちの常識では考えてはいけないと痛感しました。鬼先生の積極的な姿勢に感化され、メンバー一同、自分にできることを探しより一層精進し、自分たちの今後の活動に生かして行きたいと思います。』と話されていました。
 
長く継続してカンボジア支援をされているGRAPHISの皆さん。今回は新たに日本語学校の現場に触れ、今回の生徒の皆さんとの関わりを機によりカンボジアについて知ることができたかと思います。今後のますますのご活躍を祈っています!

今回、ご協力いただきました国際日本文化学園のH Pです(以下、関連リンクより)。
11年間、私自身もお世話になっており、卒業された生徒が日本での留学、仕事をされている方々が多くいます。埼玉県内でも、学校での出前講座やイベントでも卒業生の皆様にはお世話になりました。

報告:JICA東京センター 埼玉デスク 国際協力推進員/矢田部 建佑