ミレニアム開発目標(MDGs)の達成状況

ミレニアム開発目標(MDGs)とは

SDGsの前身としてMDGsは開発途上国の貧困削減を掲げ、8つの目標、21のターゲット、60の指標が設定され、ほとんどの目標は1990年を基準年、2015年を達成期限としています。MDGsは2000年に出された国連ミレニアム宣言と1990年代に開催された主要な国際会議・サミットで採択された国際開発目標を統合して一つの共通の枠組みとして2001年にまとめられた開発目標です。

MDGsの達成状況

2015年7月6日、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は「MDGs報告2015」を発表し、「極度の貧困をあと一世代でこの世からなくせるところまで来た」「MDGsは歴史上最も成功した貧困撲滅運動になった」と成果を強調しました。

報告書では、例えば、開発途上国で極度の貧困に暮らす(1日1ドル25セント未満で暮らす)人々の割合は、1990年の47%から14%に減少し、初等教育就学率も2000年の83%から91%に改善され、既に目標達成済み又は達成目途がたっています。

一方、5歳未満児や妊産婦の死亡率削減について改善は見られたものの目標水準に及ばず、女性の地位についても就職率や政治参加で男性との間に大きな格差が残っています。また二酸化炭素の排出量が1990年比較で50%以上増加しており、気候変動が開発の大きな脅威となっていることを指摘しています。

また国内や地域毎で見ると達成状況に格差が見られ、深刻な格差の問題と最貧困層や脆弱な人々が依然置き去りになっている状況も指摘されています。