円借款の概要

円借款とは

多くの開発途上国では、電力・ガス、運輸、通信などの経済社会基盤の整備が不十分です。また近年、貧困層の拡大に加え、HIV/エイズなどの感染症、大気や水の汚染、紛争・テロなどの地球的規模の問題が顕在化しています。このような問題に対処するため、国際社会では「持続可能な開発目標(SDGs)」(注)を共通のゴールとし、各国がさまざまな施策を打ち出しています。

円借款は、開発途上国に対して低利で長期の緩やかな条件で開発資金を貸し付けることにより、開発途上国の発展への取組みを支援します。

(注)2015年9月の「国連持続可能な開発サミット」により採択された「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ(2030アジェンダ)」において、持続可能な社会を実現するための重要な指針として、17の目標(ゴール)が持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)として設定されている。SDGsは2001年に策定されたミレニアム開発目標(Millenium Development Goals:MDGs)の後継とされている。

円借款の特徴 -開発途上国のオーナーシップを支援-

開発途上国の経済成長や貧困削減のためにはその国自らのオーナーシップが必要不可欠です。資金の返済を求める円借款は、開発途上国に借入資金の効率的な利用と適切な事業監理を促し、開発途上国のオーナーシップを後押しします。また、円借款は返済を前提とした資金援助であるため、日本にとっても財政負担が小さく、持続性のある支援手段です。

対象分野

国際機関や先進国はミレニアム開発目標の達成に向け、さまざまな取組みを行っています。また、2015年2月に閣議決定された日本政府の「開発協力大綱」においても、ポスト2015年開発アジェンダを視野に入れた貧困削減や平和構築等を重点課題として挙げています。円借款は開発協力大綱を踏まえ、「質の高い成長」、「平和構築の推進」、「地球規模問題への取組みの強化」に貢献する分野への支援を積極的に行っています。

対象地域

円借款による支援地域は、日本と地理的・歴史的・経済的なつながりの強いアジア地域が中心となっていますが、アジア地域以外の国々のニーズも大きく、これまで合計103カ国に及ぶ幅広い国と地域を支援しています。

円借款の流れ -プロジェクトサイクル-

円借款は大きく6つのステップを踏んで実施されます。最終段階である事後評価から得られる教訓は新しいプロジェクトの準備に結びつくものであることから、こうした一連の流れを「プロジェクトサイクル」とよんでいます。

図:6つのステップ

事業効果を高めるための取組み

プロジェクト紹介