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- JICA東京・JICA北陸 持続可能な社会の担い手づくりを考える-教師海外研修で教材を活用-
教師海外研修の派遣前研修で活用
派遣前研修の様子。1都7県から様々な地域・校種・教科の22名の先生方が参加し、机を並べます。
JICA東京・JICA北陸では、教師海外研修のためのオンデマンド教材を作成しました。
JICAの教師海外研修は、先生方が国際協力の現場を訪問して得た学びを教室に広げるプログラムです。
2024年6月29日、30日の二日間にわたり開催した2024年度教師海外研修の派遣前研修には、1都7県(東京・埼玉・千葉・群馬・新潟・長野・福井・富山)から地域・校種・教科の異なる22名の先生方が参加しました。研修では、先生方に事前に教材を視聴してもらい、考えや疑問を共有しました。
本研修のアドバイザーである東京都市大学の佐藤先生による講義を収録したこちらの教材は、「① 持続可能な社会の担い手づくりへ~学びの作戦変更、持続可能な開発のための教育(ESD)の経験」「② 持続可能な社会の担い手づくりへ~グローバルなものの見方を活かす」の二部構成となっており、各動画は30分足らず、「持続可能な社会の担い手づくり」についての考え方や具体的なアプローチ方法を、図解を活用してわかりやすく解説しています。
今回は、実際に研修に参加し、教材を視聴した先生方の声をご紹介します!
問題を自分事として捉え、仲間と共に試行錯誤する
長岡市立中之島中央小学校 水澤真也教諭
(※2023年度教師海外研修参加時:聖籠町立山倉小学校)
佐藤先生の講義を聴き、「ESDは教育実践を超える」という言葉にハッとさせられました。その場その場の教育実践に一喜一憂するのではなく、持続可能な社会に向け、ゴールを明確化すること・・・そのためにはまず自分達の置かれている状況に目を向け、積極的に社会参画すること、そして問題を自分事として捉え、仲間と共に試行錯誤しながら視座を高めていくことが大切であると再認識できました。
また、「子どもを変えようとする・・・教師自身も変わっていく必要がある」という話に、私は「教師」という仕事の重責を感じつつも、それ以上に、改めてこの仕事に就けた望外の喜びと、今後の可能性や明日への活力が湧き上がっていくのをひしひしと感じました。
心と社会のつながりを大切にしながら、ものを柔らかく捉え、持続可能な社会に向けて失敗を恐れずに様々なことに挑戦していきたいです。
それぞれが関心のあるテーマをふせんで壁に貼り、チーム分けをしている様子。
モヤモヤを言語化する「4つのレンズ」
白百合学園小学校 髙橋絵理教諭
この研修動画は一度の視聴だけでも得られる学びは多いですが、何度も見直すことで気づきと理解が深まることが魅力です。社会の諸課題に出合ったときに感じる「モヤモヤ」が、人それぞれにあると思います。私の場合、バングラデシュの児童労働の問題や夏に起きた学生デモを考える際に、「持続可能な社会を捉える4つのレンズ」を参考に、背景にある複雑な社会構造を文脈的に捉えたり、統合的に考えたりを繰り返しました。この4つのレンズを意識することで、私の中のモヤモヤが言語化される感覚があり、他者との話し合いを経て、気づかなかった視点も得ることができました。授業づくりにおいても、4つのレンズを意識し、さらに「8つの文化的対立・緊張」を参照することで、ひとつの解に着地するのではなく、児童や生徒の多様な考えを引き出すことに繋がると期待しています。
佐藤先生の語り口は熱心でわかりやすく、研修の参加者や教員だけでなく、JICAが支援する開発教育・国際理解教育がどのようなものか関心のある一般の方にもおすすめできる教材です。ぜひご利用ください!
八星 真里子
JICA筑波 連携推進課(元JICA東京センター 市民参加協力第一課)
このページで紹介している教材
JICA東京・JICA北陸合同開催 教師海外研修オンデマンド研修
JICA東京・JICA北陸が合同開催する教師海外研修のオンデマンド教材です。「持続可能な社会の担い手づくりへ~学びの作戦変更、持続可能な開発のための教育(ESD)の経験」と題して、東京都市大学の佐藤真久教授が解説します。
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