小規模太陽光発電システムで、アフリカの無電化村に電気を届けたい

2022年3月18日

【企業情報】
企業名:株式会社FUKUSHO
所在地:「北九州本社」〒807-0071 福岡県北九州市八幡西区上の原3-5-10
「東京支社」〒108-0075 東京都港区港南1-9-36アレア品川13F エキスパートオフィス品川801号
事業内容:太陽光発電施設の設計施工からメンテナンスまで一貫したサービスを提供
インターン受入人数:のべ3人
企業ウェブサイトURL:https://fukusho.group/

太陽光電事業における一貫したサービス提供にて、社会課題に取り組む

FUKUSHO社は、1996年(平成8年)に「福岡電技」として創業し、福岡県北九州地区で電気工事業者として歩みを続け、25年の歩みの中で現在の株式会社FUKUSHOとして体制を整えてきました。電力問題に直面している今、再生可能エネルギーのような新エネルギーを利用し環境を考えた社会にしていくとともに、今まで培った経験、ノウハウを太陽光電事業に生かし環境問題に積極的に取り組んでいます。またFUKUSHOグループとして、太陽光発電事業の計画から、土地の開発・造成、太陽光設備の設置工事、発電所の運営、メンテナンスまでを一括して行っています。
FUKUSHOグループは、2015年9月の国連総会で可決された「持続可能な開発目標(SDGs)」を国際社会全体が取り組むべき課題と捉え、様々な社会的な課題に対応し、社会に貢献すべく、新たな挑戦を続けています。

アフリカへの事業展開を担うセネガル生

2013年以降FUKUSHO社は、太陽光発電事業に本格的に進出しました。その頃日本でソーラー事業関連会社に勤めていたセネガル人と旧知の仲にあった福岡太一常務が偶然再会したことにより、セネガルとのつながりが急速に進みました。2017年8月、セネガル出身の友人の人脈にて、自国農村部における電化計画および発電事業を担う人材育成プランをもっていた当時の在日セネガル大使が福岡県内の発電所と本社を視察、翌月にはセネガル大使館一等書記官も視察に訪れました。また、福岡常務はセネガルへ渡航、農村調査を行いました。同年12月には、来日していたセネガルのマッキー・サル大統領の歓迎レセプションに招かれ、大統領直々に太陽光発電に関する技術移転と技術者育成を依頼される等、現地の方々からの大きな期待や応援協力を受けながら、進出を決意しました。そんなセネガルとのつながりが急速に進みだした翌年、2018年1月に福岡で行われたJICA主催ABEイニシアティブインターンシップ説明会にて、セネガル出身のMOMAR TALLA DIENGさん(ABE第4バッチ、2017年来日)と出会い、その後2週間の夏期インターンシップと3か月間の修了時インターンシップを経て、Momarさんを採用するに至りました。熊本大学にて機械システム工学を専攻していたMOMARさんは、現在設計・メンテナンス技師として経験とノウハウを培う一方、2020年にJICAの民間連携スキーム(中小企業支援型)を活用して、「小規模太陽光発電システムの設置による地方電化及び技術移転事業」に関する案件化調査を実施しました。本調査を通じて、母国の村や学校に日本のテクノロジーを届けるために尽力しています。また2021年8月にセネガルに戻り、母国とのネットワークを生かして、現地の配電状況や条件、現地での車両リースや通訳雇用等について情報を収集し、技術提案のコア人材・エンジニア、そして現地調整役として活躍しています。

日本の技術とノウハウを世界へ

福岡太一常務は、インドネシア海外出張の際、現地の電力事情を目にして、日本のインフラシステムの強靭さを実感しました。2011年(平成23年)には、東日本大震災が発生し、多大な被害により電力危機が発生しました。FUKUSHO社は、様々な課題や困難に直面する度に、培ってきた自社技術と経験、ノウハウを生かせるものはないかと模索し、途上国の電力事情の改善にも役立てるのではないかと考え始め、ジェトロ、専門家、外国人材等からの助言を受け、またセネガル出身の友人やABEイニシアティブ生との連携を通して、海外展開への道へと着実に進んでいます。現在は、2022年セネガル現地調査に向けて、準備を進めているところです。

【画像】

太陽光設置のためにソーラーパワープラントを訪問するMomarさん