家族計画・母子保健プロジェクト

(日)家族計画・母子保健プロジェクト
(英)The Maternal and Child Health Improvement Project in North-East Brazil

  • 実施機関:保健省、セアラ州保健局
  • 日本側協力機関:東京大学医学部ほか
  • 対象地域:セアラ州
  • 実施期間:1996年4月~2001年3月(5年間)

背景

ブラジルは全国平均では多くの保健指標が「中進国型」を示しているが、国内の地理的・社会的格差が著しく、開発の遅れた東北部の保健医療サービス水準は低い。同国は国内格差を是正すべく、1988年に統一保健システム(SUS)を制定して保健医療体制整備に乗り出し、社会的弱者への医療対策を強化してきたが、東北部の貧困層には依然として必要最低限の医療サービスが行き届いていない状況にある。このような背景の下、ブラジル東北部を対象として妊産婦ケア、家屋計画等を中心とした母子保健サービスの質の向上を目的とする本協力が要請された。

実績

上位目標

東北ブラジルにおける母子保健サービスの質が向上される。

プロジェクト目標

セアラ州における母子保健サービスの質が向上される。

期待される成果

1.セアラ州の母子保健従事者の意識・知識・技術水準が向上する。
2.パイロット地区及びフォルタレーザ市内の基幹病院の出産関連施設が「人間的な出産と出生」にふさわしいものとなる。
3.「人間的な出産と出生」の概念がセアラ州内に普及する。
4.セアラ州住民の性病対策に向けた意識・行動が改善する。

活動

1.1 パイロット地区及びセアラ州基幹病院を中心に母子保健従事者のトレーニングを行う。
1.2 母子保健従事者の指導者を養成する。
1.3 セアラ州立大学、セアラ連邦大学において産科専門看護婦を養成する。
1.4 公衆衛生校で実施される准看護婦養成コースに「人間的な出産と出生」の講義を含める。
1.5 緊急避妊法のトレーニングを実施する。
1.6 手動吸引処置法のトレーニングを実施する。
1.7 HIV垂直感染防止に係るトレーニングを行う。
1.8 妊婦に対するSTD/HIV検査体制を整備する。
2.1 LDRシステムを構築・導入する。
2.2 「お産を待つ家」を設計・建設する。
2.3 「お産を待つ家」の運営管理体制について助言する。
2.4 独自の出産ベッドを開発・導入する。
3.1 プロジェクト活動の広報活動を実施する。
3.2 パイロット地区の住民に対する直接的な健康教育活動を促進する。
3.3 教育用ビデオを作成・配布する。
4.1 コンドーム使用促進プログラムを実施する。

関連するプロジェクト

(注)JBPP:Japan-Brazil Partnership Programme

調査報告書

関連リンク