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コロナ禍でも海外と商談会!? 北陸の企業がオンラインでベトナム企業と繋がりました!

2022.01.20

長いコロナ禍において海外進出を控える企業が多い中、北陸地方の4社がベトナムとのオンライン商談会に参加しました。それぞれの企業に対して4~6社のベトナム企業が商談に参加し、通訳付きで今後の協働可能性について熱く協議しました。JICA北陸センターは、ベトナム日本人材開発インスティチュート(VJCC)※1と協力し、昨年3月、7月とベトナムの投資や経済状況に関するセミナーを実施しており、今回は商談会という企業の皆様にとってよりプラスとなる形で開催しました。

石川県能美市から参加した株式会社エコシステムは、現在JICAの中小企業・SDGsビジネス支援事業※2を活用し、南米のボリビアで廃瓦・廃レンガのリサイクル事業の海外展開に向けて調査を行っています。さらに同社はボリビアだけでなく、ベトナムにおいて廃棄されるコンクリートのリサイクルビジネスにも挑戦しようと考えています。エコシステム社の高い路面舗装技術と『世界の都市を循環型未来都市に』という企業理念にベトナム企業は大きな関心を示し、魅力的なオファーや協力内容が提示されていました。

一社あたりの商談時間は40分間と短かったのですが、逐次通訳でストレスなく協議が進んでいくため、多くの商談で手ごたえを感じている様子がうかがえました。実際に商談後に、日越企業間で連絡のやり取りが進んでいる事例も出てきています。商談会に参加した企業からは、「ベトナム企業の熱意が伝わり嬉しかった。オンラインと思えないほどの臨場感で商談会が実施でき、手応えを感じた。」「今まで参加した商談会で一番の手応えを感じることができた。」との感想が寄せられました。
しかし、今回の商談会は「きっかけ」づくりにすぎず、大事なのはこれからの進展となります。JICA北陸では、今後もVJCCと協力しながら、日本企業とベトナム企業の連携強化に努めていきます。コロナ禍ではありますが、これを逆に商機と捉え、北陸から日本全体を元気にしていく中小企業の皆様をサポートしていきたいと考えております。
(高野勝郎)

株式会社マルジン(産業用モノレールのコンサルティング・レンタル事業等・福井県)社長(左上)の商談の様子。商談後、ベトナム企業と数社とコンタクトを継続中

主催:ベトナム日本人材開発インスティチュート(VJCC)
共催:JICA北陸センター
実施:株式会社リロエクセル
開催日:2回に分けて実施し、第1回目は12月10日(金)、第2回目は12月22日(水)。
参加日本企業:株式会社エコシステム(石川県)、山口工業グループ(福井県)、株式会社マルジン(福井県)、有限会社吉中精工(福井県)

※1 日本人材開発インスティチュートとは
「日本人材開発センター(通称:日本センター)」は、市場経済移行国における「顔の見える援助」として、またビジネス人材育成と日本との人脈形成の拠点として構想され、2000年より順次開設されてきました。現在では、東・中央アジア、東南アジア地域等9か国に10センターが設置され、ビジネス人材の育成と、現地経営人材及び日本企業間のネットワーク構築を支援しています。

※2 JICA中小企業・SDGsビジネス支援事業とは
途上国の開発課題に貢献する可能性のある日本の民間企業の素晴らしい製品・技術と途上国とのマッチングをJICAがサポートしています。企業にとっては、新たな市場獲得のチャンスであり、途上国にとっても課題の解決が期待されるというwin-winで持続的な関係を目指しています。

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