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高校生インドネシア体験学習リポート【後編】かめのりフォーラムに参加しました!

#4 質の高い教育をみんなに
SDGs
#11 住み続けられるまちづくりを
SDGs
#12 つくる責任、つかう責任
SDGs

2026.02.16

2026年1月上旬、「高校生を対象とした富山市の国際協力現場体験学習」に参加した富山国際大学付属高校の生徒6人は、公益財団法人かめのり財団が主催する「かめのりフォーラム2026」に参加しました。昨年8月の体験学習から5か月ほどが経ち、インドネシアでの体験が彼らにどのような変化をもたらし、表現されたのでしょうか。

事後学習での体験レビュー

かめのりフォーラムでの発表に向け、帰国後に月1回程度、生徒の皆さんと事後学習を重ねてきました。人の記憶は時間の経過とともに薄れてゆくものです。事後学習では、「一番心に残ったシーンは?」、「理由は?」、「その心は…?」、といったことについて当時の写真やノートを見返しながらみんなで意見を出しあい、バリ島での体験を振り返りました。現地で見て感じたことの中で特に「大事にしたいこと」や「伝えたいこと」は何かを探る過程は、現地での体験を自分の中に落とし込み、思考を深めるための貴重な時間となりました。

かめのりフォーラム・セッション(東京)での様子

言葉の壁は、ハートで乗り越える!

富山の高校生は、8日間の渡航日程で、環境に関するさまざまな現場を訪れました。その中でも、現地の小学生や高校生など地元の人々との交流の場面は、笑顔いっぱいの表情や歓迎のムードとあわせ、深く印象に残っているようです。

バリ島の高校生や小学生との交流場面

渡航前の心配事としては、「言葉の壁」がありました。しかし、現地に行ってみると、一転。ちょっとしたあいさつで心が通じ合う瞬間があり、最も大事なのは、「正しく言えること」ではなく、「伝える気持ち」だと気がついた、と高校生たちは言いました。自分を知ってもらおうとすること、相手を知ろうとすることは、国際交流の根本です。チャレンジしたことが自信となったのでしょう。発表では堂々と、「今なら海外で暮らしていける気がする」と言い切り、会場を湧かせました。

本番の発表は6人のメンバーから2人が登壇

本番後の懇親会では全員で自己紹介

持続可能な国際協力のあり方とは…?!

現在、修復にむけて準備をしている小水力発電機

体験学習では、「環境」や「資源」、それに「エネルギー」分野を専門とする富山の企業が展開する国際協力の現場をいくつか視察しました。中には、現在故障中で再稼働に向けて調整中の機材も。壊れたら修理すればよいのですが、日本とは条件の異なる途上国ではそう簡単にはいきません。修理のための技術者や資金の不足といった理由もありますが、そもそも日本とは環境や社会のシステムが異なるので、日本の技術がそのまま適合するとは限りません。「持続可能な国際協力のあり方って、なんだろう…」という、正解のない大きなテーマに考えを巡らせる機会となりました。
みんなで意見を出し合う過程で、「国際協力は、たくさん与えるのではなく、現地の状況に合った形で寄り添うことではないか」という1つのアイデアにたどり着きました。

日本はこのままでいいのか?!

かめのりフォーラムでの発表には5分という制限があります。できるだけ簡潔に、バリ島での体験をひとことで表すと…?!生徒たちが出したのは、「日本はこのままでいいのか?!」という問いでした。

インドネシアでは今、ゴミ問題が喫緊の課題です。捨てる場所がなく、山積みになった廃棄物をどう処理するか…。一方、日本にゴミの山は無いのか、といったらそうではありません。都市廃棄物の排出量は世界有数です。国土の狭い日本では、ゴミを焼却処理するので、ゴミの山を見ることは滅多にありませんが、リサイクルや再利用等、多くの課題をかかえている点はインドネシアと同じです。バリ島の児童生徒のゴミを減らそうという心がけやコンポストの取り組みは、日本の高校生にとっても参考になるものでした。バリと富山では、文化も環境も言語も異なりますが、一緒に考え学び合うことができました。

「日本はこのままでいいはずがない!」

では、どうするか…。自分たちが見聞きし、体験したことを家庭や学校で共有する。そして、その話に共感してくれた人と繋がる。“仲間”を増やすことが世界とつながり、一緒に課題を考えることの一歩であることを伝え、発表を締めくくりました。フォーラムには、他のプログラムで海外に渡航した全国の高校生も参加していたので、富山の高校生たちにとって、情報交換や仲間づくりの貴重な機会となりました。

渡航前の事前学習に始まり、バリ島への渡航、そして体験報告までおよそ半年間にわたる長丁場のプロジェクトでした。一連の経験が、参加した生徒たちの未来の選択や行動につながっていくこと、さらにその経験が周りの人々へも波及していくを期待しています。

半年間に渡るプロジェクト、お疲れさまでした!

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