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第六回JICA海外移住「論文」および「エッセイ・評論」受賞者インタビュー第1弾

2026.06.10

2026年4月17日(金)、第六回JICA海外移住「論文」および「エッセイ・評論」「論文」部門の授賞式を行いました。授賞式に参加された天野剛至さん(最優秀賞受賞)と彌島眞帆さん(優秀賞受賞)に大野館長(当時)がインタビューをしました。インタビュー内容を全3回に分けてご紹介します。

皆さんもインタビューを読んで、ぜひ第七回にご応募ください!

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「同僚の依頼から始まった俳句研究、そして邦字新聞との出会い」

大野裕枝館長(以下、大野):この度は受賞誠におめでとうございます。早速ですが、天野さんから俳句をテーマに選んだきっかけを教えていただけますでしょうか。何に惹かれてこの研究になったのか、お話しいただけますでしょうか。

天野剛至さん(以下、天野):実は、このテーマは私自身が選んだものではなく、もともとはカナダ人の同僚が取り組んでいた研究でした。私は普段、主にアメリカ思春期文学研究をしているのですが、ある時、その同僚から相談を受けました。戦前から戦時期にかけて、俳句は短冊に筆で書かれたり、手書きの原稿をガリ版刷りで印刷したりしていたため、資料の多くが手書きだったのです。同僚はカナダ人ということもあって、手書きの日本語を読むのに苦労しており、「ぜひ手伝ってほしい」と頼まれたことが、この研究に関わるきっかけになりました。

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「論文」部門 最優秀賞受賞 天野剛至さん

大野:きっかけは、たまたま同僚だったかもしれないですけど、やはり俳句と文学を研究しているところと、うまく噛み合ったというところでしょうか。

天野:そうですね。俳句は手書きのものだけでなく、当時の邦字新聞に掲載されているのですが、俳句そのもの以上に邦字新聞を読んでいると本当に面白いですよ。いわばコミュニティ新聞のような感じで、地域でどんな出来事があったのか、近所どうしのやり取りのような話まで載っていたりしています。

大野:受賞論文のタイトルも俳句っぽい感じですよね。

天野:そうですね、ちょっと狙ってつけた部分もあります。河原典史先生という、同じくカナダの研究をされている先生がいらっしゃるのですが、その方が俳句的な要素をタイトルに取り入れていたんです。そこから着想を得まして、私も俳句をタイトルにしてみようと思いました。

大野:“秋深し五七五交わす加奈陀かな”というタイトルですね。“秋深し”の部分は何かあるのでしょうか。

天野:当時、俳句活動は主に夜の時間帯に行われていました。夜7時頃に始まり深夜0時、時には夜更けの2時から5時頃まで続いたこともあったようです。そうした背景を考えると、俳句活動が最も長く行える季節は秋ではないかと思い、“秋深し”という季語を選びました。

彌島眞帆さん(以下、彌島):研究だと畏まってしまうのですが、研究の名前をそのように工夫するのはとても魅力を感じますね。

天野:そうですね。文学研究は、比較的凝ったタイトルを付けることが多いんです。その点も少し役に立ったのかなと。

彌島:私の歴史研究でも取り入れてみたい視点ですね。


(第2弾につづく)

受賞作品はこちらからご覧いただけます。

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