「兵庫県さんだ発!社会福祉×多文化共生 ひろがる支え合いの輪」報告会~社会福祉協議会と国際交流協会のつながり~

2023.10.11

2023年9月12日、三田市総合福祉保健センターで『兵庫県さんだ発!社会福祉×多文化共生 ひろがる支え合いの輪』ブックレットの完成報告会が開催されました。ブックレットは、公益財団法人PHD協会(以下、PHD協会)が、JICA「NGO等提案型プログラム」(注)を通じて、三田市社会福祉協議会と三田市国際交流協会との連携成果を発信するために作成したものです。
完成報告会では、「ブックレットの紹介」や「パネルディスカッション」、「交流タイム」が設けられ、三田市の多文化共生の取り組みの紹介や参加者同士のネットワークを広げる機会になりました。パネルディスカッションでは、「三田市における社会福祉と多文化共生の連携」をテーマに、ブックレットに込めた思い、三田市における今後の連携についても関係者間で議論されました。

パネルディスカッション。左:吉富さん、真ん中:寿賀さん、右:大村さん。

(注)国際協力の経験豊富なNGOがこれから活動を開始するNGOを支援することを目的としたJICAのプログラム。PHD協会は、本プログラムを通じ、兵庫県内の多文化共生に取り組む団体の支援を行いました。

■プログラム(敬称略):
開会のご挨拶
  三田市社会福祉協議会 会長  大澤 洋一
  三田市国際交流協会  会長  植谷 晃一

JICA NGO等提案型プログラムについて
  PHD協会 事務局長  坂西 卓郎
ブックレットのご紹介
  エフエムわいわい 理事  日比野 純一
パネルディスカッション
「三田市における社会福祉と多文化共生の連携」
  武庫川女子大学心理・社会福祉学部教授  吉富 志津代
  三田市社会福祉協議会 総合相談支援センター課長  大村 和也
  三田市国際交流協会 副会長  寿賀 素子
交流タイム
閉会の挨拶
  JICA関西 市民参加協力課 国際協力推進員  山本 聖也 

PHD協会によるJICA「NGO等提案型プログラム」の「兵庫発!多文化共生のための市民社会とビジネスセクター連携構築プログラム~外国人労働者とのより良い共生に向けて~」は、2021年6月〜2023年8月にわたって実施されました。PHD協会はこのプログラムを多文化共生の取組に活用し、外国人労働者を雇用する企業や受入業務を行う団体等のビジネスセクターとNGO等の市民社会が連携するきっかけをつくり、また地域住民との相互理解や交流を生み出すモデルケースを作ることを取組の一つにしました。

本事業は多文化コラボレーション、通称「タブコラ」と呼ばれ、地域のNGO団体等の多文化共生のための能力強化を目的とした多くの活動を、事業実施団体であるPHD協会が支援しつつ行ってきました。
主な活動は、次の3つです。

加東市における畑×多文化共生(KIAみんなの畑)

1 三田市における社会福祉×多文化共生(相談体制の強化)
2 加東市における畑×多文化共生(KIAみんなの畑)
3 神戸市長田区における「外国人版トライやるウィーク」

ブックレットは、「三田市における社会福祉×多文化共生(相談体制の強化)」の取り組みや、在住外国人支援に向けた社会福祉協議会と国際交流協会の連携ノウハウをまとめた成果物として作成されました。

社会福祉協議会と国際交流協会の連携の背景には、新型コロナウイルスの拡大によって資金貸付を希望する外国人や離職などの経済的な相談をする外国人が増加したことがありました。また、文化の違いや言語の壁、アイデンティティの観点から外国にルーツのある子どもへの支援の難しさもありました。特に、福祉分野の相談は、国際交流協会だけでは解決することができず、在住外国人に関する相談は、社会福祉協議会だけでは解決できません。そのため、タブコラを通して、社会福祉協議会と国際交流協会が連携することにより、お互いを補い合いながら支援の体制を整えてきました。

【社会福祉協議会と国際交流協会の連携のきっかけと活動】

社会福祉協議会と国際交流協会の目標は、多世代共生、福祉それぞれの分野のネットワークをお互いに活用し合えるような組織間連携です。目標達成への一つの足掛かりとして、連携体制構築段階で社会福祉×多文化共生をテーマにしたセミナーを開始し、「外国人」を一緒に暮らす住民であるという実感を共有することによって、「生活者としての外国人」の存在を共有しました。

また、月例ミーティングを行い、社会福祉協議会と国際交流協会がお互いの情報を定期的に交換できる場を作りました。活動を通して、団体同士の顔(人となりやお互いの取り組み)が見えるようになり、よりよい連携を行うことができるようなりました。

三田市社会福祉協議会の大村さんは、「月例ミーティングを行うことによって、支援者個人の話を行うことができ、一人ひとりに寄り添ったサポートを行うことができるようになりました。また、定期的に情報を共有することで、社会福祉協議会と国際交流協会の組織間で顔の見える繋がりを構築することができました。」と連携の重要性を話しました。

月例ミーティング「三田ふくふく会議」の様子

【ネットワークを通して、多文化共生を全国に】

「近くにおる、ようわからん外国人」が「防災訓練でしゃべった○○さん、食べ物やお祭り教えてもろて、仲良うなれそうやわ」に変わる、「苦手だったスパイスの臭い」が(一度ごちそうになったら)「美味しい香りに変わる」・・・そんなプロセスをたくさんの場に仕掛けていくことで“一人ひとりが大切にされる共生社会”につながるはずです、と多文化共生社会の実現をブックレットでは説明しています。

三田市国際交流協会副会長の寿賀さんは、「様々な団体とつながり、ネットワークを広げていくことが重要です。社会福祉協議会と国際交流協会の連携を広げ、地域のネットワークを広げていくことによって、多様な分野で連携し、相互に助け合うことができるようになります。」とネットワークを広げ、多様な人々と連携し、活動を広めていくことの重要性を話しました。

交流タイムの様子

繋がりを広げ、それぞれの専門性を活かし、お互いに補い合いながら、一歩ずつ協働の取り組みを進めていくことによって、誰一人取り残されない社会の創造に近づきます。三田市の社会福祉協議会と国際交流協会の連携の取り組みが全国に広がり、多文化共生社会が創造されることを願っています。

(市民参加協力課 インターン 纐纈響七)

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