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メキシコの医療従事者が日本式の周産期医療シミュレーション教育現場を視察

2026.03.09

JICAの「中小企業・SDGsビジネス支援事業(JICA Biz)」によるビジネス化実証事業が採択され、メキシコにて「超音波ファントムを活用した周産期医療人材育成ビジネス化実証事業」を実施している株式会社京都科学(京都府京都市)が、2025年12月14日から同21日、メキシコより医療従事者2名を招へいしました。2名は関西地域で周産期医療に関する実習教材の活用現場等を視察しました。

京都科学とJICAの取り組み

京都科学は、京都府京都市に本社を置き、「ものづくりで教育に感動を」をモットーに、医師、看護師、放射線技師など医療従事者を育成するための教育用教材を製造・開発・販売する企業です。
同社は、開発途上国の課題解決に役立つ日本の民間企業等のビジネスづくりを支援するJICA事業の「中小企業・SDGsビジネス支援事業(JICA Biz)」に2024年度に採択され、メキシコにて「超音波ファントムを活用した周産期医療人材育成ビジネス化実証事業」を実施しています。
同事業では、メキシコ国立自治大学(UNAM)、国立周産期研究所(INPer)、メキシコシミュレーション学会(SOMESICS)の現地3機関を協力機関として、同社の提案製品である「周産期超音波ファントム」を活用した周産期超音波診断トレーニングの実証活動を実施し、当該製品の販売を中心としたビジネス展開計画を作成します。

「周産期超音波ファントム」とは
周産期超音波ファントムとは、超音
波によって表面から見えない内部構
造を観察できる実物大の人体模型で
あり、胎児や子宮等を精巧に再現し
た医療職用の実習教材です。妊産婦
に見立て、本物の超音波装置で繰り
返し実習ができるという導入メリッ
トがあります。

周産期超音波ファントム

協力機関の関係者を招へい(本邦受入活動)

この度、京都科学は、超音波ファントムを使った日本での実習教育の現場視察を通じて、協力機関の知見を深めることを目的として、2025年12月14日から同21日まで、メキシコより国立周産期研究所(INPer)、メキシコ保健科学シミュレーション学会(SOMESICS)に所属する医療従事者2名を日本へ招きました。同2名は、滞在期間中、京都科学本社や、本事業の実証パートナーである大阪大学大学院医学系研究科産科学婦人科学教室、また、実際に同社の製品を導入されている大阪公立大学医学部スキルスシミュレーションセンター、姫路メディカルシミュレーションセンターひめマリアを訪問しました。

各訪問先では、京都科学の製品であるファントムを使用した日本式の周産期医療シミュレーション教育現場の視察だけでなく、その背景にある妊婦健診・周産期医療制度の知見が共有され、日本・メキシコでの教育内容や手法の違い等についての意見交換を行いました。

胎児超音波診断ファントムを体験(京都科学 本社にて)

大阪大学では、医学部附属病院にて実際の産婦人科医療現場を視察し、また、本事業に参加されている先生方と直接面談し、今後の実証活動についての効果検証デザインに関する協議を行いました。

病院施設見学の様子
(大阪大学医学部附属病院にて)

大阪公立大学では、スキルスシミュレーションセンターにて、ファントムを活用した実習教育の現場を視察しました。実習教育を担当されている教授との意見交換や、医学生による実習デモンストレーションの視察、医学生へのインタビューを通じて、日本での教育における動画活用の具体的な手法や、教育成果の評価手法についての知見を得ました。

学生による超音波診断実習のデモンストレーションを見学
(大阪公立大学医学部スキルスシミュレーションセンターにて)

ひめマリアでは、館内施設の視察に加え、シミュレーション教育について意見交換を行い、学卒後の医療従事者に対する研修における重要な点や、急性期対応にとどまらない予防から終末期に至るまでのトータルケアの価値、それを支える教育の重要性等について確認しました。

シミュレーション教育について意見交換
(姫路メディカルシミュレーションセンターひめマリアにて)

参加者からは、「本当に貴重な機会だった。施設や設備だけでなく、スタッフの熱量、貢献にも感銘を受けた」、「意見交換から得た日本での取り組みをメキシコへ持ち帰り、今後のシミュレーション教育のカリキュラム策定に活かしたい」という声が聞かれました。

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