【外国人材受入・多文化共生事業】2023年度 国際協力セミナー「ベトナムと宮城の絆」を開催しました!

#8 働きがいも経済成長も
SDGs
#10 人や国の不平等をなくそう
SDGs
#11 住み続けられるまちづくりを
SDGs

2023.10.02

 JICA東北と公益財団法人宮城県国際化協会(MIA)は2008年度から宮城県民を対象とした「国際協力セミナー」を共催しています。
 留学生や技能実習生、介護の現場などで専門職として活躍する方々も含め、宮城県内には2022年末現在、4,472人のベトナム人が暮らし、県内外国人人口の国籍別では中国に次いで第二位です。
 また、2023年3月、宮城県とベトナム政府がベトナム人材の受入れと育成に関する覚書を締結するなど、近年、宮城県とベトナムの関係は益々密接になっています。
 そこで、今年度は「ベトナムと宮城の絆」をテーマに、宮城県民の皆さんに、両国の現在のつながりを知り、今後の交流と共生のあり方について考えていただくセミナーを開催しました。

 当日、会場であるJICA東北プラザには33名(うちベトナム人2名)の参加者が集まりました。 

セミナー案内チラシ

プログラムI【イントロダクション:ベトナムってどんな国?~クイズで知ろう!わたしたちに身近なベトナムのこと~】
 素敵なグリーンのアオザイ姿の宮城学院女子大学の留学生 ヨアン ホアン ラン フォンさんとMIAのンバイさんによる息の合った司会進行で、ベトナムの地理、世界遺産、平均年齢、ファッション、食、民族、風習、インフラ、県内の人口について会場参加のクイズ形式で紹介しました。ベトナムの世界遺産に訪れたことのある参加者も多く、9問全問正解や8問正解の方もかなりいらっしゃいました。

プログラムII【講演:日越連携の新たな一歩 ~宮城県とベトナム政府による人材受入の覚書について~】
 宮城県経済商工観光部 国際政策課 課長補佐(国際政策班長)菅原さんから、セミナーのテーマ選択の基となった覚書について、県内の深刻な人手不足対策としての側面と、今後の公立日本語学校の開設など受入れ環境や帰国した後の母国での就職サポートの充実など「宮城ファンを増やし、結果として宮城を選ぶ人が増えていく」長期プランについてお話いただきました。

プログラムIII【講演:JICA事業を通じた日越国際協力】
 JICAベトナム事務所の小河さんと西川さんがベトナムでの国際協力事業の概要と宮城県の企業・団体・大学が実施しているプロジェクトを紹介しました。

 また、ベトナム人技能実習生が多額の借金を抱え来日しがちであるという手数料問題に対し、ベトナムのどこからでもブローカーを介さず、優良な日本への送出し機関からの求人情報にアクセスでき応募が可能となる、政府直営のシステム構築について解説しました。

 また、事例紹介として、さくら事業協同組合の専務理事 今野さんから、介護人材が不足している宮城、実は高齢化が速いペースで進みつつあり介護サービスの充実が急務であるベトナム、両国で活躍できる人材を両国の施設や教育機関が連携して育成するプラン実現の為の調査結果と、ベトナム人が宮城で安心して学び、働き、暮らしていくための環境整備と充分な来日前から情報提供・コミュニケーションと事前研修の必要性についてお話しいただきました。

プログラムIV【講演:ともに支える介護の未来】
 介護福祉士 ラー ティ ニャット レー さんと留学生指導員 藤村さんから、特別養護老人ホームウィングの外国人介護士の受入れ状況、生活環境の整備や悩み事への相談役など留学生指導員の役割、日本で介護福祉士を目指したきっかけや苦労、外国人と日本人がともに働くことで起こった「指導方法の明確化や伝え方の工夫」「目標を持って一生懸命取り組む姿が皆に与えた影響」「外国に興味や関心を持つ職員や入所者が増えたこと」など互いへの思いやりや違いへの尊重から生まれた変化など、対談も交えながらお話いただきました。

プログラムIV【座談会】
最後の座談会の時間には、参加者と講師の間で「外国人に宮城に興味を持ってもらい、好きになってもらう、ファンを増やすこと」「今後ベトナム人に日本・宮城を選んでもらえるのか」「実際に宮城を選んだ理由は先輩からの情報だった」ことなど意見交換が行われました。

 閉会後も、大勢の参加者と講師の皆さんが活発に情報や意見の交換を行い、今後の交流や活動への繋がりづくりの機会となりました。

会場の様子

【JICafeベトナム】
セミナーにつづき、JICA海外協力隊秋募集の応募相談もかねた交流イベントとして、ベトナムのモチーフを使ったしおり作りのワークショップも開催されました。ベトナムの方や元協力隊の方も参加し楽しい時間を共有しました。

JICA東北は、今後もセミナーや出前講座などを通じ、地域の皆様による国際交流、外国人材受入れや多文化共生の取組みをサポートします。

【本件に関するお問合せ先】
JICA東北 市民参加協力課 外国人材受入・多文化共生担当
E-mail: thicjpp@jica.go.jp
TEL: 022-223-4772

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