【ボランティア事業】JICA海外協力隊グローカルプログラムでお世話になった陸前高田市へ、帰国表敬訪問と報告会を行いました
2024.11.25
派遣国での2年間の協力隊の活動を終えた、グローカルプログラム(以下、GP)1期生の中里大介さんと2期生の伊藤弘光さんが、お世話になった陸前高田市へ表敬訪問し、佐々木市長に活動の報告を行いました。
マダガスカルでコミュニティ開発隊員として活動した中里さんは、2022年1月に、協力隊の事前訓練の一環として始まったGPの初代実習生として、陸前高田市で活動を行い、活動先の陸前高田市ほんまる株式会社で、市内の産直のファンを増やす活動を行いました。コロナ禍で対面イベントが制限される中、オンラインを活用した料理教室を実施、Instagramでの情報発信を行うなど、限られた環境の中でも工夫して目標の達成に向けて取組みを行いました。GPの3カ月間の取組みを通して、何事もチャレンジをする精神を身に着けたことは、派遣国での活動においても、「難しい環境下でもどう自分が活動をするのか?何をすべきか?」を常に考え諦めずに活動する糧になったと話しました。
また、タイで廃棄物処理の隊員として活動した伊藤さんは、陸前高田しみんエネルギー株式会社で、市内の飲食店から排出される生ごみの削減に取り組みました。陸前高田市で市民のみなさんに活用されている「キエーロ」という土の中のバクテリアによって生ごみを処理する処理器や、微生物の力で生ごみをたい肥化させるコンポストの実証実験を行ないました。タイでの活動においても、陸前高田市でのこの取組みが直接役に立ったそうで、タイ政府が実施するプロジェクトに伊藤さんのコンポストの取り組み手法が採用されたことも報告しました。
佐々木市長からは、2名の今後に触れ、「お二人に再び陸前高田市を訪れていただき、新しいまちの動きを見てもらいとても嬉しい。異国で活動を行ってきたお二人の力や経験を今後のまちづくりにも活かしてもらいたい。今後も、引き続きのつながりに期待しています」と温かなお言葉を頂きました。
民族衣装姿で佐々木市長を訪問(左より、伊藤さん、佐々木市長、中里さん)
海外での2年間の協力隊の活動について、佐々木市長へ報告
表敬訪問の翌日の11月2・3日は、陸前高田市の大きなイベントの一つである陸前高田市産業まつりでJICAブースを出展しました。一日目はあいにくの雨でしたが、二日目は気持ちの良い晴天、たくさんの来場者で大盛況でした。ご当地の美味しいものを食べながら、ステージではマジックショーやダンス、コーラスなど、様々なパフォーマンスが繰り広げられました。
JICAブースでは、陸前高田市のGPでお世話になった活動先の方々や市民のみなさんに向けて、中里さん、伊藤さんが派遣国での2年間の活動報告をしました。2年半ぶりの再会となり、当時の懐かしい話や、派遣国での取組みについて質問が飛び交う時間となりました。陸前高田市のまちづくりの話や今後のつながりについても花が咲きました。
陸前高田市は、米国のクレセントシティ市と姉妹都市交流を長年続けられ国際交流が盛んな地域です。また、在住の外国人も少しずつ増えてきていることから、JICAブースでは他国の文化に触れる機会として、民族衣装を着用して写真撮影コーナーや各国の国旗の缶バッチ作りなどを行いました。JICAとの長年のつながりもあり、「JICA海外協力隊」を知ってくださっている人も多い印象でした!たくさんの人たちがJICAブースを訪れてくださりとても嬉しかったです。JICAブースに来てくれたみなさん、ありがとうございました!
中里大介さん(茨城県出身): 第1期生として、年月~月、陸前高田市の株式会社ほんまるで実習。派遣国のマダガスカルでは、コミュニティ開発隊員としてや農機具の扱い方法や普及活動、工場の活動など現地の職員と共に活動を行った。
伊藤弘光さん(岐阜県出身): GP第2期生として2022年4月~6月、陸前高田市の「陸前高田しみんエネルギー株式会社」で実習。派遣国のタイでは、ごみ問題についての調査をし、コンポストなどの普及活動や普及イベントの開催など、現地に様々な提案を行った。
初めて着るバヌアツのアイランドドレスと共にパシャリ!
世界各国の国旗を選んで缶バッジ作り!
2022年1月より全国で始まったGPですが、現在、陸前高田市では21人目の実習生が実習中です。10月上旬から始まったGPもいよいよ半分が過ぎる頃。
産業まつりは例年1万人の来場者が見込まれる大きなイベントで市民の方々も大変楽しみにしています。この大きなイベントを活用し、水元さんは、「高齢者のスマホ利用の実態調査」に取組みました。初日は土砂降りで寒い中、来場されている市民のみなさんに寄り添いながら調査を行っていました。「沢山の人にアンケートを実施してもらうためには?」と自身でも仮説を立てながら、果敢にチャレンジをしていました。翌日は民族衣装を着用して海外の話をしながら、、、。さて、アンケート調査はいかがだったでしょう!?
GPでは、地域のみなさんに協力をいただきながら、派遣国でのJICA海外協力隊の活動に向けて様々な力を養います。派遣国での活動中にも、オンラインでの交流を行なったり、そして、帰国後にも定住・関係人口として関わりがより深まるプログラムになることも期待しています。
スマホの実態調査を行う水元さん
(報告者:JICA東北 菊池/佐藤)
・陸前高田市
https://www.city.rikuzentakata.iwate.jp/
・陸前高田市と米国カリフォルニア州デルノーテ郡クレセントシティ市との交流
『「かもめ」が運んできた幸運』
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/local/page23_003432.html
・JICA海外協力隊グローカルプログラム(派遣前型)
https://www.jica.go.jp/volunteer/glocal_program/index.html
・楽しむ力で地域が変わる/陸前高田ほんまる株式会社とグローカルプログラムの歩み
https://www.jica.go.jp/domestic/tohoku/information/topics/2024/1551247_52741.html
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