「国際協力×デザイン」でラオスの観光産業を活性化したい!
2023.01.13
★「商品の魅力を伝えるパッケージデザイン開発」に挑戦~「ラオス・チャンパニャニャンプロジェクト」のご紹介★
なかなか聞き慣れない言葉かもしれませんが、「デザインプロセス」とは、ユーザー視点に立って、商品やサービスの本質的なニーズや課題を発見し、ビジネスや事業を展開するうえでの課題を解決する考え方として注目されています。
新潟県長岡市にある公立大学法人長岡造形大学は、現在、ラオス国にてJICA草の根技術協力事業「デザインプロセスを活用した持続的な観光商品の開発及び質向上プロジェクト」を実施中。活動対象地であるシェンクワン県には、蜂蜜・茶葉・手織物・米麺といった伝統的で魅力的な商品があるものの、それらを住民の生計向上に役立てることができていません。
このプロジェクトでは、住民たちがデザインプロセスを学び、地域に根ざした魅力ある観光商品の開発力強化を行うことで、彼ら自身の手で魅力的な商品開発を行い、住民の生計向上を目指します。このプロジェクトはラオス語で「チャンパニャニャンプロジェクト」と呼ばれています。「チャンパ」はラオスがイメージするきれいなお花、「パニャニャン」は「頑張る」という意味だそうで、呼びやすいように名付けられたそうです。
スケッチを教える現地カウンターパートのトレーナー
一生懸命スケッチに取り組む様子
本事業のプロジェクト・マネージャー、長岡造形大学の板垣先生が参加者にスケッチの書き方をアドバイス
参加者たちの完成品の一つ
先日、デザインプロセスの基礎を学ぶトレーニングを開催。今後デザインプロセスを考えていく上で、まずデザインするために必要な技術を学ぶため、初めに手を動かして描くことに焦点が当てられました。参加住民たちは、「まっすぐな線を引くこと」から「渦巻きを描く」、「果物のスケッチ」、「一本の線を活かして描く」ことに取り組み、最終的には「シンボルデザインの作成」という課題に挑戦。初めは慎重になり、中々手が動かなかった参加者たちも、課題をこなすうちに、自分の思いや考えを少しずつ表現できるようになっていきました。参加者の一人の茶葉生産者は、「デザインを学ぶことで、魅力的な商品開発をして、将来的には自分で茶葉を売りたい」と話し、今よりも高い値段で多くの人に買ってもらうことができるようになりたいと、一生懸命参加する様子が伺えました。
今後、参加者たちは勉強会や実践を通して、自ら考えたパッケージに入った商品を完成させていきます。これから、素敵な商品が開発され、ラオスの市場やスーパーに並ぶ日が楽しみです。
長岡造形大学が持つこれまでの実績や成果を国際協力の現場で活かすだけにとどまらず、プロジェクトを通して得られる新たな知見を大学の地元・長岡市の地域課題へ還元することにも目指していきます。
「国際協力×デザイン」という新たな分野で発揮される相乗効果に期待が高まります!
皆さん、このプロジェクトにぜひご注目ください!!
トレーニングの最後には参加者全員で作品を手に持って記念撮影
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