未来の国際協力の種をまくPart 4 \研修事業×開発教育 途上国の統計官が、日本の学校を訪問しました!/
2024.12.11
11月2日(土)、JICA短期研修員9名が、和洋九段女子中学校高等学校を訪問しました。
参加した研修員は、エジプト、セントビンセント・グレナディーン諸島、タンザニア、パプアニューギニア、フィジー、マレーシア、モーリシャス、ラオスの統計官です。
研修員は普段、アジア太平洋統計研修所で統計業務(公的統計の作成やデータの利用方法)について学び、その能力向上に取り組んでいます。
土曜日はプログラムがお休みなので、学校訪問で生徒と交流させていただきました!
JICA東京では、日本の教育現場に触れることで研修員の日本文化に対する理解を深めること、そして研修員から自国の紹介を受け、意見交換を通じて学生の多文化への理解を深めることを目的に、研修員の学校訪問を実施しています。
まず初めに、学校施設を見学しました。
途上国の学校には音楽室や理科室が無く、教室だけの学校もあります。初めて見る家庭科室や美術室に、研修員は大興奮です!
また、日本式教育「特別活動(TOKKATSU)」として注目されている、生徒による教室掃除も見学させていただきました。海外では、学校の掃除は専門の掃除員によって行われることが多いため、生徒による掃除の時間はありません。しかし、生徒が自ら掃除をすることによって「自主性」が育まれたり、皆が使う教室を綺麗に保とうと思う「思いやり・協調性」を養うことができます。このような放課後の掃除や委員会活動といった取り組みが高く評価され、海外の学校において導入され始めています。
美術室。実際に席に座ってみました!
コンピュータールーム
生徒の作品を観賞しました。
授業後の教室掃除の様子を見学しました。
昼食後は、ついに生徒とご対面!
まずは3つのグループに分かれて、英語で自己紹介をしました。
その後、各研修員から自国の食べ物、文化やお国自慢を紹介してもらいました!
青い海やピラミッド、世界一高いツインタワーなどなど・・
生徒の皆さんにも、研修員の国々に興味を持っていただけたようです!
研修員からの発表後、生徒から虎の種類当てクイズと東京観光名所を紹介していただきました。
英語で自己紹介に挑戦!
生徒と交流後、北の丸公園、靖国神社を案内していただきました。
写真を撮ることが大好きな研修員なので、なかなか前に進みません(笑)
一緒に歩きながら散策したことで、更に親睦が深まったようです。
◆研修員からのコメント(抜粋)◆
生徒や先生たちと過ごした、とても充実した一日でした。私が注目したのは、教室や廊下、ゴミ箱を掃除する時間割があったことです。各国のプレゼンテーションもあり、生徒たちはトラの種類や銀座の歴史について発表してくれました。素晴らしい時間を過ごすことができました。(モーリシャス)
土曜日はとても充実していました。生徒たちは世界クラスの教育を受けています(私たちが見学させてもらった施設を見れば一目瞭然です!)。また、彼女たちはとても才能があり、歌や絵、さらには多言語に長けています。若い女性たちと交流し、彼女たちについて沢山知ることができて嬉しかったです。(セントビンセント・グレナディーン諸島)
和洋九段女子中学校高等学校への訪問は、日本の私立学校、特に女子校の教育がいかにうまくいっているかを知ることができ、とても特別なものでした。また、先生や生徒のホスピタリティも良かったのですが、それ以上に、実践的授業が行われていること、生徒自身が教室をきれいに掃除していることが大変興味深かったです。(パプアニューギニア)
和洋九段女子中学校高等学校の先生、生徒の皆様、研修員を受け入れてくださり、ありがとうございました!
JICAは、今後も研修事業と開発教育の連携を通して、市民の方々への国際協力理解普及に取り組んでいきます。
報告者:JICA東京 産業開発・公共政策課 酒井ひかり
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