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【新潟県】人材育成で新たな価値創造を ~長岡市×モンゴルのDX人材育成プロジェクト始動!~

2024.12.23

長岡市は国際交流センター「地球広場」を中心に、全国的な先駆者として多文化共生や多様性を活かしたまちづくりに長年取り組まれています。2019 年には長岡グローバル人材活躍推進協議会を立ち上げ、官民学が連携し、高度技能をもつ外国人材が活躍できる環境づくりや受入体制の整備をすすめています。

そして、今年5月より草の根技術協力事業「新潟・モンゴルの産業変革を担う産業DX人材育成プラットフォームの構築」 を開始。モンゴル・ウランバートル市にある3つの日本式高専をカウンターパートに、モンゴルと新潟双方の課題解決のため、新たな価値創造を実現する産業DX人材を育成するプラットフォームの構築を目指しています。

プロジェクト開始から半年が経過した10月下旬。長岡市は、初年度の研修プログラム実施に向けて、ウランバートル市内にあるモンゴル科学技術大学附属高専、モンゴル工業技術大学附属高専、新モンゴル高専の3校を訪問し、学生・教員・保護者に向けた事業説明会を行いました。今回は、この3つの高専での説明会の様子をお届けします。

モンゴル科学技術大学附属高専の外観

モンゴル工業技術大学附属高専の外観

新モンゴル高専の外観

そもそも、何故モンゴルに日本式の「高専」?

モンゴルは、従来の鉱物資源輸出に依存した産業構造から脱却し、産業の多角化と高度化に国策として取り組んでいます。それを背景に、国の産業の担い手となる技術者育成のため、日本への留学経験者が中心となり、国立高等専門学校機構やモンゴルに日本式高専を創る支援の会の協力の元、2014年9月に、日本式高専の教育システムをモデルとした先述の3つの高専がウランバートル市内に開校しました。

設立から今年で10年を迎え、日本の高専との国際交流・交換留学など連携事業も活発に行われており、モンゴル高専生の技術力や日本語能力は日本国内の自治体・企業から、高く評価をされています。

長岡市の草の根技術協力事業においても、高度外国人材としてのモンゴル高専生に着目。新潟そしてモンゴル双方の継続的な人材環流・技術移転を目指し、長岡市と実施団体であるNPO法人長岡産業活性化協会NAZE、そして県内企業が一丸となって、高専生へのDX人材育成プログラムの実施、および外国人材活用の受入環境整備に取り組み、県内インターンシップそしてその後の就労までをサポートします。

ウランバートル市内中央のスフバートル広場

全ての教室の入り口に設置された、日本語の掲示

校舎内の掲示板では、「日常の五心」が紹介されていました。

モンゴル3高専での事業説明会レポート

10月24日、25日の2日間で長岡市の事業関係者と皆さんと共に、事業のカウンターパートとなる3つの高専を訪問し、各学校の視察および学内での事業説明会を行いました。

主に、高専の4・5年生の学生・教員そしてその保護者を対象とした説明会でしたが、なんと約200名を越える参加者が集まり、日本でのインターンシップへの注目・期待度の高さを伺えました。約1時間の説明会の中で、事業の紹介、長岡市のPR動画の上映、県内企業担当者からの会社説明等が行われ、最後の質疑応答では、時間を超過するほど多くの質問が参加者から寄せられました。
学生からは応募資格やインターンシップ先についての質問が多く、中には日本語で質問を行う参加者も複数おり、高専生の日本語レベル、そして参加意欲の高さに驚きました。

校内見学の様子

プロジェクトマネージャーの長岡工業高等専門学校 村上 祐貴教授による事業説明の様子

長岡市のPR動画の上映

■関連リンク
・長岡市PR動画①:https://youtu.be/qwYYfPaBzwU?si=a1ManaSAoSvjSKr7
・長岡市PR動画②:https://youtu.be/vrnS5xAjv84?si=gsacKFqSGrJTVrzx

今年度のDX人材育成プロジェクト始動!

説明会開催後、今年度のプログラムへの参加者募集・選抜が行われ、11月下旬より、来年3月に予定している日本でのインターンシップに向けた事前研修がスタートしました。
新潟県そしてモンゴルの将来を担うDX人材の育成に向けた長岡市の挑戦に、是非ご注目ください!

JICAマガジン12月号には、草の根技術協力事業のプロジェクトマネージャーである長岡工業高等専門学校 環境都市工学科の村上 祐貴教授、JICA長岡デスクの原推進員の記事が掲載されていますので、こちらも併せてご覧ください。

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