jica 独立行政法人 国際協力機構 jica 独立行政法人 国際協力機構

【日本から帰国後、1年後を追ってみた!】 ~セルビア、モルディブでより良いメディアを創るために~

2025.05.14

2列目の右からNishanさん(モルディブ)、Sasaさん(セルビア)

心に残った日本での2週間

「日本での経験は素晴らしいものでした。メディアの役割について、仲間たちと考えを深めることができました」
そう話すのは、モルディブに住むNishanさんと、セルビアに住むSasaさん。

現在、Nishanさんはモルディブメディア委員会で、Sasaさんはセルビアのメディア規制当局で働いています。
NishanさんとSasaさんは、2023年の11月に2週間、日本で開催されたJICAの課題別研修「民主国家におけるメディアの役割」に参加し、日本や世界のメディアの状況を学び、理想的なメディアのあり方について、日本の関係者と意見交換しました。

研修員と日本人でディスカッションする様子。中央奥がNishanさん。

「日本では、政府が上からの規制でメディアを束縛するのではなく、BPO(放送倫理・番組向上機構)が、自主的にメディアをモニタリングすることを通して、表現の自由を守っていることに驚きました」とSasaさんは研修を振り返って話します。
研修では、NHKやBPO、省庁、自治体など、様々な立場の方からの講義を受けて、日本と自国の状況を比較する機会になったようです。

また、「日本人の精神や文化にも感銘を受けました」とNishanさんとSasaさん。2週間の研修では、群馬県のNHK支局の訪問に合わせて、高崎白衣大観音や富岡製糸場など、日本の文化や歴史に触れる機会もありました。

高崎白衣大観音を訪問!

そして1年後...

オンラインで話してくれたSasaさんとNishanさん。研修中指導を受けた山本さん(NHK財団)と久しぶりの再会!

その1年後である2024年11月、2人に今年度の同じ研修プログラムに、オンラインで登場してもらいました。

「モルディブに帰国後、子どもたちがニュースやメディアにどのような印象を持っているかアンケートを取りました」
と話すのはNishanさん。モルディブでは、子供たちに焦点を当てたメディアに関するデータが無かったため、帰国後に教育省副大臣と相談して実現したそうです。

また、Sasaさんは、日本のメディア制度やBPO、選挙報道について、同僚に研修を行ったとのこと。また、公平でバランスの取れた選挙報道を実現するために最善な規制内容を検討し、新たに導入したと話してくれました。

さらに、今年度の研修には、Sasaさんの同僚のIvanaさんが参加しており、「日本で良い経験を積んできてね」と笑顔で話していました。
きっとIvanaさんもセルビア帰国後に活躍していることでしょう。

世界で活躍するJICAの研修員たち

JICAは毎年、世界中から1万人程を日本での研修に招待しています。
日本との懸け橋となる研修員たちが、より良い社会を創るために、今も世界各地で活躍しています!

2024年度「民主国家におけるメディアの役割」に参加した研修員たち

\SNSでシェア!/

  • X (Twitter)
  • linkedIn
一覧ページへ