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東京フィルハーモニー交響楽団より、9月の定期演奏会にご招待いただきました

2025.10.08

「鍛錬から生まれる完璧な響き」-日本のオーケストラの完成度に心を打たれる研修員

東京フィルハーモニー交響楽団より国際交流事業の一環として、JICA研修員を9月の定期演奏会にご招待いただきました。
指揮はアンドレア・バッティストーニ氏、曲目はピツェッティ「夏の協奏曲」とR.シュトラウス「アルプス交響曲」です。

ピツェッティは戦前に活躍したイタリアの作曲家で、ミラノ音楽院の院長でもありました。レスピーギなどと同様、美しい旋律とハーモニーに満ちた作品を生み出していますが、日本ではあまりなじみがないかもしれません。
R.シュトラウスはワーグナーを継承するドイツの作曲家で、管弦楽法を駆使した色彩豊かな作品で知られています。交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」は、映画「2001年宇宙の旅」にも使われています。

研修員は日本でクラシックの演奏会を聴くのは初めてということで、とても興奮していました。
前半の「夏の協奏曲」については、フルート、オーボエ、クラリネット、トランペットの長いソロがあり、「演奏技術の高さに感動した」とのコメントが聞かれました。
また後半の、シュトラウスが少年期のアルプス登山を元に書いたと言われる「アルプス交響曲」には、ワーグナーチューバ、ヘッケルフォーン、ウィンドマシーン、サンダーマシーン、カウベル、ドラ、オルガンなど、普通の交響曲では使用されない珍しい楽器などもあり、アルプスの壮大な情景が豊かに描写されています。
研修員からは「これほど大きな編成のオーケストラを聞いたのは初めて」「このような曲があることすら知らなかった」「山登りの体験は共通のものであり、とても分かりやすかった。嵐のシーンでは雷が見えた気がした」などといったコメントがありました。

演奏会終了後は、楽団員の金木博幸主席チェロ奏者、杉本真木イングリッシュ・ホルン奏者が演奏服のまま、お見えになり、研修員と親しく歓談してくださいました。美しい音楽と温かい歓迎に包まれ、研修員にとって日本での忘れられない思い出となりました。
いつも国境を超えて音楽の豊かさを体験する機会をくださる東京フィルハーモニー交響楽団のみなさまに、心より御礼申し上げます。

参加した研修員のコメント

  • 演奏は本当に見事で、コンサートホールで過ごした時間は夢のようでした。皆さまの一つひとつの音に心を揺さぶられ、このような機会に恵まれたことに改めて感謝いたします。
  • 演奏は華やかで素晴らしく、心から感謝の気持ちでいっぱいです。クラシック音楽の醍醐味に触れることができ、かけがえのない夜を過ごすことができました。
  • 演奏は素晴らしかったです。会場の構造の美しさにも深く感動しました。演奏を聴きながら舞台を見つめていると、指揮者が大勢の演奏者を導き、音楽を生き生きと響かせていく様子に感動を覚えました。音楽は時に力強く、時に繊細に、素早く、そして穏やかに、深い静けさも賑やかさも――そのすべてが心に響きました。本当にありがとうございました!

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