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JICA Biz採択企業 × 大学が交流!『人生の先輩から学ぶ経営学』イベントレポート

2025.12.23

2025年12月4日、埼玉県の産官学連携拠点「渋沢MIX」で、JICA Biz採択企業と大学の交流を目的としたイベント「人生の先輩から学ぶ経営学」が開催されました。

本取り組みは、共栄大学 国際経営学部 小林尚行教授のゼミ生を対象とした企業見学の一環で2021年から毎年実施しており、今回の講師である株式会社ICST 代表取締役 横井博之氏は2021年に続き2度目の登壇です。会場には、小林ゼミに所属するネパール・バングラデシュ・ベトナムなどからの留学生を含む約20名の学生と一般企業の参加者が集まり、国際的な視点を交えた交流が行われました。

ICST社の挑戦:医療 × SDGs × オープンイノベーション

横井氏は、「人生の先輩から学ぶ経営学 ~民間企業のSDGsへの貢献~」と題して自身の創業ストーリーとともに、医療・健康分野でのSDGs達成に向けた取り組みを紹介しました。株式会社ICSTは、2004年に日本・ロシア・台湾の3か国出資で創業した医療機器の輸出入や研究開発を手掛ける企業です。創業から22年、国内外での事業展開を経て、現在はJICAの中小企業・SDGsビジネス支援事業(JICA Biz)や他機関による支援を受け、乳がん早期発見のために同社が開発した自己触診補助手袋「Breast Care Glove(BCG)」のインドでの展開に取り組んでいます。現地での啓発活動や企業のCSRとの協働プランを通じて、ビジネスモデルを構築中です。横井氏は『医療業界で世界に経済循環を自ら興すことが使命』と語り、オープンイノベーションを活用してSDGs第17目標『パートナーシップで目標を達成しよう』を実践する姿勢を強調しました。

ICST社横井氏の講演@渋沢MIX

ICST社横井氏の講演@渋沢MIX

人生の先輩からの学びを通じて広がる視野

質疑応答では、「異文化でのビジネス展開における課題」や「留学生が日本で仕事をしていく上での心得」など実践的な質問が寄せられました。横井氏は「特にインドでは、人との出会いがビジネスをつなぐ」と述べ、「熱意を持って話すことで仲間が集まる。Give&Giveでの情報発信が鍵」とアドバイスがありました。また、「創業はリスクがあるが、リスクのない挑戦は社会変革を起こせない」と、アントレプレナー精神の重要性を語りました。

参加したゼミ生からは次のような感想が寄せられました。

  • 企業は自社製品の導入を通して、利益目標に加え社会問題を解決できるということを実感した。
  • ビジネスは利益だけでなく、社会に影響を与える『インパクト』を生み出せることを知った。今後は、自分自身も社会課題に目を向け、身近な気づきを価値として形にできる姿勢を持ちたい。
  • 社長から直接お話を伺い、国際協力の現場で求められる姿勢や責任、そして仕事に対する熱い思いを感じることができた。

こうした学びは、学生たちがキャリアを考える上で大きなヒントとなったことと思います。学生の皆さんの今後の社会での活躍を期待しています。

講演後の集合写真@渋沢MIX

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